米道路交通安全局、フォードに対し史上2番目に高額な罰金を命令(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月20日 0時55分
米国道路交通安全局(NHTSA)は11月14日、米自動車メーカーのフォードに対し、連邦政府が制定するリコール要件に従わなかったとして、1億6,500万ドルの民事上の罰金を含む同意命令を出したと発表した。フォードは同日に命令を承諾した(ロイター11月14日)。
フォードに対する今回の措置は、同社が欠陥のあるバックカメラを搭載した車両に関し、適切なタイミングでリコールを実施しなかったこと、および米国家交通・自動車安全法(National Traffic and Motor Vehicle Safety Act)で義務付けられているリコール情報を正確かつ完全に提供しなかったことに基づく。
罰金額は、6,500万ドルの前払金、5,500万ドルの繰延金、および履行義務のための4,500万ドルの総計。日系エアバッグメーカーのタカタに対する罰金額に次いで、NHTSAが発足してから54年間の中で2番目の高額となった。NHTSAは2015年11月、タカタに対し、同社が自社製品であるエアバッグの欠陥を認識していながらも、適切な時期にリコールを発行しなかったなどとして、2億ドルの罰金を科す同意命令を出している。
フォードに対しては罰金のほか、同社が過去3年間に実施した全てのリコール案件の見直しと、必要に応じ新たなリコールの実施を求めている。また、独立した第三者による履行義務の監督や、車両識別番号(VIN)に基づき部品を追跡するシステムに投資することも盛り込まれた。NHTSAとフォードは4半期ごとに会議を開催し、進捗を確認する。
NHTSAのソフィー・シュルマン副長官は「タイムリーかつ正確なリコールは、道路上で全ての人の安全を守るために不可欠だ。NHTSAは、道路の安全を守るために制定された法律をメーカーが確実に順守するために尽力している。メーカーが米国民の安全を優先し、連邦法に基づく義務を果たさなかった場合、NHTSAは責任を問うことになる」と述べた。
フォードは声明で、「NHTSAと本件を解決する機会を得られたことに感謝しており、安全性の向上に引き続き尽力する」と述べた。
(大原典子)
(米国)
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