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ハンガリー国内最大の太陽光発電施設が完成(ハンガリー、ドイツ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月19日 1時15分

ハンガリー政府は9月10日、ハンガリー北部のシハロム村近郊に国内最大の太陽光発電施設が完成したと発表した。同施設は、再生可能エネルギー投資を行うソーラー・マルクトが手掛け、グリーン電力供給によって国内企業のグリーン化(二酸化炭素排出量の削減)を支援するために特別に設計されたもの。施設の面積は86万平方メートル、10万4,550枚のソーラーパネルで構成され、年間発電容量は101.6ギガワット時(GWh)だ。

現地報道によると、開所式でラントッシュ・チャバ・エネルギー相は、今回の投資により、ハンガリーにおける新たな太陽光発電容量は2024年すでに1,000メガワット(MW)を超え、総容量は7,000MWを超えると述べた。天候に恵まれれば、これだけでハンガリーの電力需要をカバーできるという。政府サイトによると、ハンガリーには現在、27万8,000個の家庭用、3,500個近くの産業用の太陽光発電設備が稼働している。

また、独自の投資によって、エコロジカル・フットプリントを削減している企業もある。ハンガリー東部デブレツェンのBMW自動車工場は9月3日、50万平方メートルをカバーする43MWの太陽光発電施設の建設に着手、2025年末に操業を開始する計画を発表し、同工場のエネルギー需要の4分の1を満たすことが期待されている。起工式でシーヤールトー・ペーテル外務貿易相が、建設中の太陽光発電システムはBMWグループ内で最大規模になると述べ、ハンガリーは輸送の電動化とエネルギー生産の脱炭素化という2つの柱に基づく未来のグリーン経済の世界的リーダーになったと強調した。

ハンガリーの脱炭素化目標達成とエネルギー自給率向上において、太陽光エネルギーは重要な役割を担っている(2024年4月17日付地域・分析レポート参照)。

ソーラー・マルクトとエーオン(E.ON)ハンガリア(注)は、2022年4月に独占的な戦略協定を締結し、ハンガリー市場で初となる革新的な脱炭素サービス・パッケージ「グリーン・クラウド(Green Cloud)」を通じて、太陽光発電施設によるグリーンエネルギーを法人顧客に提供することで合意した。

太陽光発電施設は、発電施設の建設も担当するソーラー・マルクト・グループによって運営され、発電された電力は配電網に送られる。エーオンはこの電力を、顧客のニーズに合わせた従来型の電力で補完し、完全な安定供給を確保する。

(注)ドイツのエネルギー・グループ、エーオンのハンガリー法人。

(バラジ・ラウラ)

(ハンガリー、ドイツ)

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