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サンクトペテルブルク国際経済フォーラム開催、プーチン大統領はロシア経済の力強さ強調(ロシア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月17日 0時30分

ロシアのサンクトペテルブルクで6月5~8日、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムが開催された。主催者の発表(6月10日)によると、期間中には1,073件、総額にして6兆4,920億ルーブル(約11兆6,856億円、1ルーブル=約1.8円)に上るビジネス関連文書が締結された。前年と比較すると、規模は約2兆6,000億ルーブル増加した。

締結された協定の中で特に額が大きいものとしては、開発金融機関のVEB.RFとロシアの電力大手ルスギドロが締結した極東での火力発電近代化プロジェクト実施の協力に関する協定がある。ルスギドロがVEB.RFなどから調達する資金は総額6,500億ルーブルと見積もられている。極東でのエネルギー・インフラの新設・改良の大規模なプログラムが実施される見込み。そのほか、トムスク州とロシアの畜産業大手シブアグロの間で、生活に必要なインフラを全て兼ね備えた「エレオノール・エメラルド・スマートシティー」建設プロジェクト実施についての協力協定が締結された。このプロジェクトへの投資額は10年間で5,000億ルーブルに上り、1万人の新規雇用の創出が見込まれる。

外国企業関連では、2026年末までに中国のHuajin Groupがモスクワ州ソルネチノゴルスク近郊の工業団地に車軸ユニットとサスペンションの生産工場を建設、約50億ルーブルを投資する見込みで、同社とモスクワ州政府が実施に関する合意文書を締結した。モスクワ州政府は中国のShanghai Gong Zi Machinery Manufacturingと、同州クリンでのATM生産に関する合意文書に署名した。同社は初期段階で13億ルーブルを投資する予定(モスクワ州地域通信社「リアモ」6月6日)。

7日の全体会合にはウラジーミル・プーチン大統領が出席した。大統領はあらゆる障害や(西側諸国の)制裁にもかかわらず、ロシアは依然として世界貿易の重要な担い手の1人だとした。また、アジアや中東、アフリカ、中南米の国々との関係が強化されたことによって、全体の貿易高に占める友好国との貿易額は4分の3を占めているとし、西側諸国の影響に左右されないロシア経済の力強さをアピールした。

主催者発表によると、外国首脳としてボリビアのルイス・アルセ・カタコラ大統領、ジンバブエのエマーソン・ムナンガグワ大統領が出席した。サンクトペテルブルク国際経済フォーラムは1997年から開催され、今回で27回目となった。

(後藤大輝)

(ロシア)

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