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国際投資サミット開催、産業戦略策定に向けた政策文書も公表(英国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月16日 9時45分

添付資料PDFファイル(282 KB)

英国ロンドンで10月14日、国際投資サミットが開催され、キア・スターマー首相や閣僚、自治政府、自治体、企業トップ、投資家らが参加した。政府は今回のサミットに合わせ、総額約630億ポンド(約12兆2,850億円、1ポンド=約195円)の投資案件を発表している(添付資料表参照)。

スターマー首相は基調講演で、英国に投資を呼び込むに当たって重要な分野として、安定性、戦略、英国の国際的な地位、規制を挙げた。このうち規制については、不必要に投資を停滞させる規制を調査し、投資を阻害する手続きを撤廃すると述べた。

「戦略」に関しては、政府が同日、「産業戦略(Industrial Strategy)」の策定に向けた政策文書(Green Paper)を公表し、今後10年間の計画を示す戦略についての概要を発表した。

文書では、産業戦略を通じて英国の成長産業に対する障壁への対応、同産業の投資拡大と雇用創出にとって適切な環境の整備、成長の国内全体への確実な波及の実現に注力するとし、成長産業として次のことを挙げた。

先端製造
クリーンエネルギー産業
クリエーティブ産業
防衛
デジタル、テクノロジー
金融サービス
ライフサイエンス
専門・ビジネスサービス

政府は今後、企業や労働組合、自治政府、地方自治体、専門家などと連携し、最終的な産業戦略と分野ごとのセクタープランを策定する。「人材・スキル」「イノベーション」「エネルギー、インフラ」「規制環境」「投資の動員」「国際連携・通商」などの政策分野を中心に、セクターごとの課題に合わせた措置も発表する。また、潜在性が高い地域やクラスター、戦略的な産業地域に集中して取り組みを行うとしている。

政府は11月24日まで意見公募を実施し、2025年春に産業戦略とセクタープランを発表するとしている。

新たな大臣ポスト、機関設置を発表

これに先立つ10月10日には、投資局(Office for Investment)を率いる新たな大臣ポストとして、投資担当相の設置を発表し、ポピー・グスタフソン氏を任命した。また、13日には産業戦略提言評議会(Industrial Strategy Advisory Council)の新設を発表した。同評議会は今後予定される産業戦略評議会(Industrial Strategy Council)設立までの暫定的な機関と位置付けられている。

(山田恭之)

(英国)

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