月桂冠がベンガルールで日本酒紹介イベントを開催（インド）

インド南部ベンガルール市内のホテルで11月8日、月桂冠（京都府）が日本酒を紹介するイベントを開催し、日印の食品関係者が約30人集まった。同イベントは、インドで日本企業の各種ビジネス支援を展開するディピモクラインディア（Dipimokra India）のサポートの下、行われた。

イベントでは、前菜、巻きずし、メイン料理、デザートとペアリングするかたちで2種類の日本酒が提供された。月桂冠がそれぞれの日本酒の特徴を映像とともに紹介し、味わいや香りの違いなどについて説明した。

ベンガルールで日本企業が自社の日本酒を紹介するイベントが開催されることは珍しく、日本人担当者による日本酒の説明を、インド人バイヤーが興味深く聞き入る姿が多く見られた。今回のイベント開催の趣旨について、月桂冠の横林俊樹貿易部長は「月桂冠についてはもちろん、日本酒自体の楽しみ方について理解を深めていただくことを目的に開催した。今後も、日本酒に関するヒアリングを重ねることで将来的なマーケティングの参考としたい」と語り、今後のインドでの日本酒の販路拡大に期待を示した。

インドへの日本酒の輸入については、インド政府が2024年4月1日付で地理的表示（GI）「日本酒」を登録したことにより、日本での日本酒の成分分析を経ずにインドに輸入できる道が開けたことで、インドでの日本酒のさらなる販路開拓に期待が高まっている（2024年6月5日記事参照）。

イベント当日は日本酒の紹介に加え、会場のホテルのインド人担当者が考案した日本酒と抹茶を使ったカクテルをウェルカムドリンクとして提供したほか、ベンガルール在住の日本人から、茶を紹介するセッションも設けられ、和菓子と合わせてインド人に対し抹茶が振る舞われた。

月桂冠の担当者による日本酒紹介の様子（ジェトロ撮影）

（水谷俊博）

（インド）