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第4四半期の輸出入は5期連続で増加も、輸出信頼感指数は慎重な見方(香港)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年2月10日 1時5分

添付資料PDFファイル(291 KB)

香港特別行政区政府統計処が1月27日に発表した貿易統計によると、2024年(1~12月)の貿易額は、輸出が前年比8.7%増の4兆5,423億7,100万香港ドル(約90兆8,474億円、1香港ドル=約20円)、輸入が6.0%増の4兆9,221億100万香港ドルだった(添付資料表参照)。輸出、輸入とも、2021年以来3年ぶりに増加した。貿易収支は3,797億3,100万香港ドルの赤字だった。

2024年第4四半期(10~12月)では、輸出が前年同期比3.5%増の1兆1,924億7,200万香港ドル、輸入が2.9%増の1兆3,021億8,300万香港ドルだった。輸出、輸入とも、2023年第4四半期(10~12月)から5期連続で増加した。12月単月では、輸出が前年同月比5.2%増の4,066億7,380万香港ドル、輸入が1.1%減の4,411億7,050万香港ドルだった(添付資料表、図参照)。輸出の増加は10カ月連続、輸入は2024年2月以来の減少となった。12月の貿易収支は344億9,670万香港ドルの赤字で、11カ月連続の赤字だった。

主要国・地域別に輸出の動向をみると、2024年通年は、最大の輸出先の中国本土が前年比15.6%増と大幅に増加した。そのほか、ベトナム(29.1%増)、米国(8.5%増)などが増加した。一方、インド(18.0%減)、マカオ(16.2%減)、アラブ首長国連邦(8.0%減)などが減少し、日本も4.4%減だった。輸入は、最大の輸入元の中国本土が6.0%増だったほか、韓国(28.4%増)、シンガポール(18.2%増)、台湾(5.9%増)などが増加し、日本も2.5%増だった。一方、EU向けは7.9%減だった。第4四半期は、最大の貿易相手である中国本土が、輸出では前年同期比9.1%増だったものの、輸入は0.3%減とマイナスだった。

香港政府報道官は今後の見通しについて、「貿易摩擦をはじめとする外部環境の不確実性が香港の輸出に影響を与える可能性があるが、中国本土によるさまざまな経済振興策が支えとなるだろう」との見方を示した。

第4四半期の輸出信頼感指数は慎重な見方、2025年の輸出成長予測は4%

香港貿易発展局(HKTDC)が2024年12月12日に発表した2024年第4四半期(10~12月)の輸出信頼感指数(注)のうち、現状を表す指数は、コスト圧力の上昇から、前期比2.3ポイント低下の50.3となった。期待指数も、同様に1.4ポイント低下の50.0となり、香港の輸出業者による世界の貿易環境の不確実性に対する慎重な見方が示された。

なお、香港貿易発展局(HKTDC)が同日発表した2025年の輸出見通しでは、前年比4%の成長を予測している。

(注)香港を拠点とする500社以上の輸出企業を対象に四半期ごとに調査。5つの指標(売上高・新規受注、貿易額、コスト、調達、在庫)の加重平均により算出。50を中立とする。2023年第4四半期まで同局より報告されていた輸出指数の改定版となる。

(山口雅史)

(香港)

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