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外国人留学生の地元就職・定着、就活スキル獲得に向け1日ツアー開催(福井)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月29日 0時25分

NPO法人マレーシア国際交流協会と、福井県越前町、ジェトロは8月20日、北陸高度外国人材活躍地域コンソーシアム事業(注)の一環として、外国人留学生と福井県内の企業とのマッチングや、地元定着、外国人留学生の就活スキルの獲得を目的とする「ふくい就活魅力ツアー」を福井県で開催した。

このツアーは、日本で働きたかったり、日本に住み続けたりしたいと考えている、北陸地域を中心とした日本全国の外国人留学生を対象にしたもの。企業訪問や、日本での就職活動に必要なノウハウと準備に関する講義、企業関係者との模擬面接を通じて、日本企業を知り、日本企業に就職することを具体的にイメージしてもらうことを目的としている。福井県、石川県、愛知県の大学に在籍し、経済・経営、機械、環境、化学などを専攻する外国人留学生8人が参加した。

ツアーでは、はじめに高度外国人材の雇用に関心を持つ福井県鯖江市の企業2社を訪問し、企業概要や事業内容について説明を受け、工場や作業現場の視察を行った。

写真 企業訪問の様子(ジェトロ撮影)

企業訪問の様子(ジェトロ撮影)

講義では、ジェトロ高度外国人材スペシャリストのエンピ・カンデル氏〔ユニバード代表取締役CEO(最高経営責任者)〕が日本での就職活動に関する概要と流れ、必要な準備について説明した。講義の後には模擬面接を行い、視察ツアーを受け入れた2社が面接官を務めた。模擬面接では「略歴」「学んだこと」「なぜ日本で、福井で就職したいか」「志望理由」などの事項に加え、「5年後、10年後にどういう人になっていたいか」「ストレス、プレッシャーがかかる場面でどう乗り越えるか」といった点について、企業が留学生に質問した。

参加した留学生からは、「とても緊張したが、模擬面接に今回参加して良かった」「練習不足でうまく答えられなかった。整理することや、練習することが大事だと思った」といった感想が聞かれた。面接官を務めた企業担当者は「今回参加していた学生はみな日本語が上手だった」「頼もしいと思える留学生が何人かいたので、連絡を取りたいと考えている」といった前向きな声があった。

写真 模擬面接の様子(ジェトロ撮影)

模擬面接の様子(ジェトロ撮影)

講義後には地域住民との交流会を開催した。外国人の地域定着には地元住民との交流が重要になっているという認識に基づいたもので、住民と留学生がゲーム形式で自己紹介を行ったり、日本人と留学生がそれぞれの国のことわざを紹介したりするなどの方法で、住民と留学生が会話し、互いを知るきっかけを提供した。

写真 地域住民との交流会(ジェトロ撮影)

地域住民との交流会(ジェトロ撮影)

今回のツアーの実施に際しては、イスラム教のハラール対応の食事提供や祈りの時間を設けるなど、参加する学生のバックグラウンドに最大限配慮したプログラム設計を行った。

(注)「高度外国人材活躍地域コンソーシアム」とは、高度外国人材の活躍による地元企業の海外展開促進や地域経済の活性化を目指し、関係機関(大学、経済団体、企業、金融機関、自治体など)間の連携を強化し、地域での高度外国人材リクルーティングを促進する取り組み。北陸地域では北陸経済連合会と金沢大学が事務局を担っている。

(齋藤寛、高橋海)

(福井)

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