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英政府が規制イノベーション局新設、新技術認可の迅速化図る(英国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月11日 11時10分

英国政府は10月8日、規制イノベーション局(RIO)を新設すると発表した。同局の設立は労働党のマニフェストでも掲げられており(2024年6月14日記事参照)、人工知能(AI)やドローンなどを含む新技術を迅速に使用できるようにするとしている。RIOは科学・イノベーション・技術省(DSIT)内に設置し、既存の規制ホライズン協議会(Regulatory Horizons Council)と規制当局パイオニア基金(Regulators’Pioneer Fund)の機能を統合する。具体的には、規制当局に対し、規制のアップデートや、認可の迅速化、複数の当局間の連携円滑化について、支援を行うとしている。また、継続的にイノベーションの障壁となる規制情報を政府に共有し、規制当局に対する優先事項の設定も行うとしている。

当初の支援としては、4分野を挙げている。これらの分野の横断的な特性も踏まえ、運輸省、保健・ソーシャルケア省、環境・食料・農村地域省などの省庁と連携し、市場投入までのプロセスを迅速に進めるとしている。概要は次のとおり。

エンジニアリング・バイオロジー:合成生物学とバイオテクノロジーを利用し、有機物由来の新たな製品・サービスを開発する。革新的なワクチンやクリーン燃料、疫病に強い作物や安全な培養肉の開発につなげる。
宇宙産業:市場の機敏性と透明性を高める規制改革を実行し、アクセスをさらに拡大することで、携帯電話のGPSから通信システムに至るあらゆる関連領域をサポートし、気象予報、災害対応システムなどの性能向上を目指す。
ヘルスケア分野でのAI、デジタル技術:医療提供に革新的進歩をもたらし、医師が病気をより迅速に診断し、患者ケアを改善できるようにする。また、医療事務作業の効率化による病院の効率運営や、パーソナライズされた医薬品、治療の実現に向けた安全なAIの導入支援、国営医療サービス(NHS)の効率性向上。
コネクテッドおよび自律型テクノロジー:ドローンのような自律型車両による遠隔地への緊急物資の輸送や、離島配送や輸送の効率化など企業による活用を支援する。

なお、政府はRIO立ち上げと並行して、量子分野の規制など、新興技術の規制枠組みの策定を進めており、責任ある技術開発を推奨していくとした。政府は同じ8日、量子技術の活用に関する規制について、規制ホライズン協議会からの提言に対する回答も発表している。

(松丸晴香)

(英国)

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