中西部激戦州でトランプ氏支持率がハリス氏超える、米大統領選世論調査(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月10日 13時55分
11月5日の米国大統領選挙に向けて、民主党候補のカマラ・ハリス副大統領と共和党のドナルド・トランプ前大統領に関する世論調査では、接戦が続いているが、中西部の激戦州(スイングステート)でトランプ氏の支持率がハリス氏をやや上回った。
コネティカット州のキニピアク大学は10月9日、中西部の激戦州での世論調査結果(注)を発表した。それによると、大統領選挙がきょう行われた場合、誰に投票するかという問いに対して、ウィスコンシン州(WI)、ミシガン州(MI)でトランプ氏の支持率がそれぞれ48%、50%で、ハリス氏(46%、47%)を上回った。ペンシルベニア州(PA)ではハリス氏が49%と、トランプ氏(46%)を上回った。
選挙の重要な争点とみられる「経済」「移民」、不安定な状況が続く「中東紛争」の対応について、いずれもトランプ氏がより良い仕事をすると回答した割合が高かった。各項目ごとの各州の状況は次のとおり。
経済:PA(トランプ氏49%、ハリス氏47%)、MI(53%、45%)、WI(53%、44%)
移民:PA(トランプ氏50%、ハリス氏46%)、MI(53%、44%)、WI(52%、44%)
中東紛争:PA(トランプ氏47%、ハリス氏46%)、MI(53%、43%)、WI(51%、44%)
一方、「人工妊娠中絶」では、PA(ハリス氏55%、トランプ氏37%)、MI(52%、40%)、WI(53%、39%)とハリス氏の評価が高かった。
キニピアク大学世論調査アナリストのティム・マロイ氏は「(9月の)討論会後のハリス氏の爆発的盛り上がりから、ラストベルトで少しずつ落ちている」と述べた。
国際トラック運転手組合のチームスターズ(2024年9月20日記事参照)や国際消防士協会が大統領選挙でハリス氏、トランプ氏のいずれも支持しないと発表したこともあり、ハリス氏がこれまでの民主党への支持レベルを維持することに苦慮しているとの指摘もある(CNN10月5日)。
CNNが主催を予定していたハリス氏とトランプ氏の2回目の討論会について、ハリス氏は合意したが、トランプ氏の同意がまだ得られず、CNNは回答期限を10月10日までとしている。
トランプ氏が当選すれば史上最高齢の大統領となるが、最近の健康診断結果は公表されていない。同氏には心臓疾患のリスクや、暗殺未遂事件の後遺症、肥満などの健康状態を懸念する声もある(「ニューヨーク・タイムズ」紙10月3日)。
(注)実施時期は10月3~7日、対象者は、ペンシルベニア、ミシガン、ウィスコンシン各州の投票予定者1,412人、1,007人、1,073人。
(松岡智恵子)
(米国)
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