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12月の物価上昇率は前月比2.7%、年率は117.8%も前年から大幅改善(アルゼンチン)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月23日 0時5分

添付資料PDFファイル(219 KB)

アルゼンチンの国家統計センサス局(INDEC)は1月14日、2024年12月の消費者物価指数(CPI)上昇率が全国平均で前月比2.7%だったと発表した。前年同月比(年率)では117.8%で、2023年の上昇率211.4%から大きく改善した(添付資料図参照)。2024年当初の民間エコノミストらの予測では、2024年通年のCPI上昇率は213%だった。この予測に反してインフレ率が改善したのは、ミレイ政権が大幅な歳出削減を実施したほか、物価高騰の原因とされる通貨供給を停止した結果だ。なお、前月比の上昇率が3カ月連続で2%台に落ち着いていることを受けて、アルゼンチン中央銀行はINDECの発表と同日に、公式為替レートを対ドルで毎月2%切り下げるクローリング・ペッグに関して、2月1日から切り下げ幅を1%に縮小すると決定した。

12月の前月比上昇率を項目別にみると、季節によって価格が変動する生鮮食品や観光サービスなどの財・サービスはマイナス1.4%で、2カ月連続でマイナスを記録した。他方、季節変動要因のある品目を除いたコアインフレ率は3.2%と、前月の2.7%から加速した。エネルギーや公共サービスなどの価格が規制されている財・サービスは3.4%だった。

前月比の伸び率を費目別にみると、平均値を上回ったのは住宅・光熱・その他燃料の5.3%、通信の5.0%、外食・ホテルの4.6%など(添付資料表1参照)。CPIに占める比重が大きい食品・飲料(酒類を除く)は2.2%と、前月の0.9%から加速した。年率でみると、住宅・光熱・その他燃料は248.2%と平均値を大幅に上回ったものの、食品・飲料(酒類を除く)と衣類・靴類はそれぞれ94.7%と84.5%で平均値を下回った。

中銀がエコノミストらを対象に毎月実施しているマクロ経済指標の予測値に関するアンケート調査「REM」の最新結果(2024年12月)によると、2025年のCPI上昇率予測値の中央値は25.9%。1月14日付の現地電子メディア「iプロフェッショナル」がまとめた現地エコノミストらの見通しによると、1月は公共サービス料金や燃料、医療費などが既に上がっているが、第1四半期以降には前月比の上昇率は1%台となるとの見方だ。また、REMは、2月に為替レートの切り下げ幅1%が実施されれば、さらに物価上昇の減速に役立つだろうと予測している。

ジェトロが独自に調査した1月15日時点の品目別の物価をみると、牛肉類を中心に食品などが値上がりしているが、家電品などの値下げも目立つ(添付資料表2参照)。

(山木シルビア)

(アルゼンチン)

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