アリババ運営のアリエクスプレス、武漢市武昌区と協力覚書を締結（中国）

中国湖北省の武漢市商務局は8月16日、武漢市武昌区とアリエクスプレス（Aliexpress）が前日の15日に浙江省杭州市で協力覚書を締結し、同区でアリエクスプレス武漢産業パークプロジェクトを開始したと発表した。

アリエクスプレスは、アリババが運営する国際市場向けに構築した越境ECプラットフォームで、中国最大の越境小売りECプラットフォームだ。現在、世界200カ国・地域以上をカバーする18言語のサイトを開設しており、国外の成約バイヤー数は1億社を超えている。2024年3月時点でアプリを利用しているユーザーは818万人で、前年同期比で2.3倍になった。

アリエクスプレス武漢産業パークは建設後、主に中国の中西部エリアをカバーする。同パークで越境EC、物流、デジタル経済などに関連した企業を集め、産業クラスターを形成し、地域優位性の高い製品・ブランドの造成、中小対外貿易企業の国外進出サポートなどを進める。省レベルの越境ECのベンチマークパークとなることを目標に、越境EC市場プレーヤーや関連企業を誘致・定着させ、武漢市で越境ECの産業集積と発展を牽引する上で重要な役割を果たすことが期待される。

アリババは2020年に、武漢市で中国中部地域（華中）の地域本部、産業コミュニティー基地建設プロジェクトを開始した。同プロジェクトは現在も進行中で、地域本部は2024年内の運用開始を予定している。アリババは武漢市に拠点を構えることで、2億人以上の人口を抱える華中地域でのビジネス展開を積極的に進めていく。

（李成一、西島和希）

（中国）