トルコ、中国とエネルギー転換分野での覚書に署名(トルコ、中国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月31日 0時55分
トルコのエネルギー・天然資源省は5月21日、トルコと中国がエネルギー転換分野で協力する覚書(MoU)に署名したと発表した。このMoUは、トルコのアルパルスラン・バイラクタル・エネルギー・天然資源相の中国訪問中に中国国家エネルギー局の章建華局長との間で署名されたもので、同相は「具体的なプロジェクトの早期実施を目指す」と強調した。同相は、中国の王広華自然資源部長とも会談し、天然資源と鉱業、特に重要な鉱物とレアアース分野における既存および潜在的な協力関係を発展させることで合意した。
同相はまた、国家電力投資集団(SPIC)を含む中国のエネルギー企業の代表らと会合を行い、トルコの2053年のネットゼロ目標に向け、原子力および再生可能エネルギー分野で進行中のプロジェクトに関するロードマップに合意したことを明らかにした。
同相は、「エネルギー分野での中国との協力関係を非常に重視している」とし、グリーンエネルギーへの移行期において電気自動車(EV)やバッテリーなどの新技術には多くの原材料が必要であり、重要な鉱物は中国やトルコにとってだけではなく、世界経済にとっても極めて重要だと強調した。また、両国が2016年以来、トルコ西北トラキア地域での原子炉4基の建設で交渉を行ってきているとし、数カ月以内に原子力プロジェクトに関する政府間協定で合意できるよう取り組んでいると述べた。
中国のトルコに対する経済的関心は、トルコの国民的EVのTOGGのバッテリー生産で中国のファラシス・エナジー(孚能科技)が参画〔TOGGとファラシス・エナジーはそれぞれが50%の株式を持つ合弁会社シロ(SiRo)を設立〕したことや、トルコでのEV販売が本格化の兆しを見せている(2024年3月19日付地域・分析レポート参照)ことなどから、EVセクターなどのグリーンテクノロジー分野で高まっている。2023年12月にはメフメット・ファーティヒ・カジュル産業科学相が中国を訪問し、トルコでのEV関連産業の生産誘致を呼びかけている。同相は、中国の比亜迪(BYD)と奇瑞汽車(チェリー)との交渉が最終段階に達しているとしている。
(中島敏博、ディラ・イェネル)
(トルコ、中国)
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