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第2回「中央アジア+ドイツ」首脳会議が開催、経済協力強化を確認(カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ドイツ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月25日 11時0分

第2回「中央アジア+ドイツ」首脳会議が、カザフスタンの首都アスタナで9月17日に開催された。2023年9月にベルリンで開催された第1回(2023年10月6日記事参照)に引き続き、経済協力、気候変動、国際安全保障など幅広い分野の課題が議論され、共同声明が採択された。本会議はドイツのオラフ・ショルツ首相による3日間の中央アジア訪問の一環で、同首相は15~16日にウズベキスタンのサマルカンドを、16~17日にアスタナを訪問した。ドイツの大企業の代表者が首相の訪問に同行し、各所でビジネスフォーラムも開催された。

第2回首脳会議の開催につき、ホスト国であるカザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領は、中央アジア地域における戦略的パートナーシップの包括的な発展に対する双方の関心と願望の表れであると歓迎した。中央アジア各国首脳が演説し、ドイツとの協力に関する提案を行った。トカエフ大統領は、重要鉱物の抽出・加工における「資源と技術の交換」を原則とした共同生産を提案した。ドイツのショルツ首相は会議後の記者会見で、ドイツにとって中央アジアの重要性が増しており、協力をさらに拡大すると述べた。共同声明によると、各首脳は、2025年春にドイツで外相会合を行うというドイツの提案を支持した。

ウズベキスタンでは、8件のドイツとの協力文書が署名された。中でも「移住と移動に関する包括的パートナーシップ協定」は、ドイツが直面している熟練労働者不足を補うために他国とも締結しており、今後、ウズベキスタンからドイツへの専門家や労働者の移住手続きを簡素化するものとして今回特に注目を集めている。

16日にアスタナで開催されたカザフスタン・ドイツ・ビジネスフォーラムでは、トカエフ大統領が近年の両国の貿易・投資分野の協力拡大を具体的な数字を挙げて紹介し、同国がドイツの中央アジア最大の経済的パートナーであることを強調した。両国は石油、グリーン水素、重要鉱物での協力を特に重視しており、同フォーラムで12件の署名文書を交換した。このほか、ドイツ代表団訪問期間中に両国の官民の間で23件の協力文書が署名された。

今回のショルツ首相の中央アジア訪問の成果に関し、あまり積極的に評価しない向きもある。カザフスタンの政治学者ドシム・サトパエフ氏は、第1回首脳会議のあと投資が増えていないため、中央アジア諸国は満足していない、と指摘する。ドイツの中央アジア政策が不明確で、今後の関係深化につながるのか、ドイツの関心の所在を確認するだけの形式的な会議だったのか、評価が難しいと述べている(フォーブス・カザフスタン9月18日)。

(小林圭子)

(カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ドイツ)

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