自動車・バイクの輸入、2025年にかけて段階的に再開へ(スリランカ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月19日 15時40分
スリランカのランジット・シヤンバラーピティヤ財務担当副大臣は6月15日の記者会見で、自動車の輸入を(1)公共交通、(2)貨物輸送、(3)一般市民が使用するバイクや自動車の順に、用途別かつ段階的に再開する方針を明らかにした。今後、財務省や中央銀行、自動車の輸入者や組み立て業者などの関係者で構成する委員会で、具体的な輸入方法に関して議論を進める。また、シヤンバラーピティヤ副大臣は、将来的にはより多くの電気自動車(EV)が輸入できるように進めるとしている。
IMFが6月13日に発表した報告書では、スリランカ政府は自動車の輸入規制を緩和するロードマップを作成しており、2024年第3四半期(7~9月)に公共交通と特殊用途車両、同年第4四半期(10~12月)に貨物輸送車両、2025年にその他の車両輸入規制を緩和する予定としている。
スリランカでは、2020年3月から外貨不足により、自動車の輸入制限を課していた(2020年4月30日記事参照)が、2023年8月に消費者向けの乗用車やバイクを除く商用車(2023年8月21日記事参照)、2024年4月には観光客の輸送を目的とする1,000台の車両に対して、限定的に輸入規制を緩和していた(2024年4月5日記事参照)。
同国の外貨準備高は、海外労働者の郷里送金や外国人観光客増加の影響で、回復傾向にある。4月末時点の外貨準備高は54億7,100万ドル(注)で、4月の月間輸入額14億3,520万ドルの3.8カ月分に相当する。
(注)外貨準備高の54億7,100万ドルには、用途が制限される中国人民銀行からのスワップ枠が含まれる。
(大井裕貴)
(スリランカ)
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