米大統領選、激戦州アリゾナで両候補が選挙集会を開催(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月5日 14時0分
米国大統領選挙を11月5日に控える中、10月31日に民主党のカマラ・ハリス副大統領と共和党のドナルド・トランプ前大統領の両候補者は選挙結果を左右する激戦州(スイングステート)の1つであるアリゾナ州で集会を開催した。ハリス氏は、フェニックス市内のコンサート会場で地元のメキシカンバンドを招待しており、これは歴史的に民主党を支持してきたラテン系有権者への支持率を高めるのが狙いとされる。ハリス氏はトランプ氏の移民政策を批判し、米国とメキシコの関係を強化する一方で、亡命を求める移民の流入に対して、国境沿いでは厳しい措置を行うとしている。
ハリス氏は集会で、「私の計画では保育料引き下げや中小企業の減税に加えて医療費の削減が含まれる」「トランプ氏の計画は億万長者と企業に対して1兆ドルの減税を行う一方、米国の消費者が購入する輸入品全てに対し、20%の売上税を課す」と強調した。
トランプ氏は、フェニックス市から約9.6キロ北にあるグランデール市のダイアモンドアリーナで同日に集会を開催し、FOXニュースの政治・討論番組のホストを務めるタッカー・カールソン氏と対話式のイベントを開催した。トランプ氏は移民と国境管理について「最大の問題」と指摘し、世界各国は米国に囚人やストリートギャングを送り込んでいるとした。トランプ氏の支持者である、元民主党の大統領候補でその後、無所属で立候補していたロバート・F・ケネディ・ジュニア氏(2024年8月27日記事参照)は米国民の健康面について、「私たちは大手製薬会社と大手食品会社によって大量に毒されている」と述べ、ニュースメディアは糖尿病などの多くの慢性疾患につながる汚職を隠してきていると主張した。
選挙情報サイト、270トゥウィン(11月4日)が分析する大統領選の勝率によれば、アリゾナ州ではトランプ氏が69.3%とハリス氏(30.7%)を上回る。同州は2020年の大統領選挙でバイデン大統領とトランプ氏が接戦となり、わずかの差でバイデン氏が勝利した(2020年11月05日記事)。各種世論調査の平均支持率でみると、選挙情報サイトのリアルクリアポリティクス(11月4日)が、トランプ氏49.0%、ハリス氏46.4%としている。
(サチエ・ヴァメーレン)
(米国)
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