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米フォードの第3四半期決算、保証費用増とEVの損失で純利益が26%減(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月6日 0時20分

米国自動車メーカーのフォードは10月28日、2024年第3四半期(7~9月)の決算を発表した

第3四半期の売上高は、前年同期比5.5%増の462億ドルと伸びたものの、費用が6.2%増の453億ドルと増加したことなどから、税引き前利益(EBIT)は37.3%減の8億7,000万ドル、純利益は25.6%減の9億ドルと落ち込んだ。また、収益力などを示す営業利益率は前年同期より0.7ポイント低い1.9%となった。同社は、品質などの保証費用増加やインフレ圧力によるコスト上昇、電気自動車(EV)部門における損失が利益減少の背景にあると報告した。同社は2024年通期の見通しに関して、EBITをこれまでの100億~120億ドルの範囲から、下限の100億ドルに修正した。

事業部門別にみると、ハイブリッド車(HEV)を含むガソリン車部門の「フォードブルー」の売上高は前年同期比2.3%増の262億ドルと伸びたが、EBITは5.9%減の16億ドルと減少した。また、EV部門の「モデルE」は、売上高が33.3%減の12億ドル、EBITの損失は7.7%減(業績としては改善)の12億ドルとなった。5億ドルの費用改善が、業界全体の価格押し下げ圧力で相殺されたと発表した。一方、商用車部門の「フォードプロ」は、売上高が13.8%増の157億ドル、EBITは5.9%増の18億ドルと伸びた。

EV戦略に関し、ジョン・ローラー最高財務責任者(CFO)は「2026年までに北米で150種類のEVが市場に投入される。非常に厳しい市場となる中、コスト引き下げを競うゲームになる」と発言し、コスト削減を徹底する見方を示した(CNBC10月28日)。対応の1つとしてフォードは、リン酸鉄リチウムイオン(LFP)バッテリーを含むバッテリー構成の最適化を加速させ、米国で初めて生産することで、インフレ削減法(IRA)の生産税控除を活用していくことを発表している。また、ジム・ファーリー社長兼最高経営責任者(CEO)は「販売から1年以内に収益が上がるよう、中型ピックアップトラックなどのEV新製品にも注力する」と述べている。

(大原典子)

(米国)

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