スターマー英首相、インドのモディ首相と会談しFTA交渉再開を発表(英国、インド)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月28日 13時25分
英国のキア・スターマー首相が11月18日、ブラジルで開催されたG20サミットに合わせてインドのナレンドラ・モディ首相と会談し、英インド自由貿易協定(FTA)の交渉を再開することを発表した。
FTAの交渉は2022年1月に開始していたものの(2022年1月18日記事参照)、インド人労働者への労働ビザに関する英国の前保守党政権の方針や両国での総選挙などを受け停滞していた(「BBCニュース」2023年8月23日)。
英国の労働党は新政権発足後の2024年7月末に、インドを含めた複数の国・地域との交渉再開への意向を示していた。デービッド・ラミー外務・英連邦・開発相も7月24日にインドを訪問し、モディ首相と会談。通信、重要鉱物、人工知能(AI)、量子、保健・バイオテクノロジー、先端素材、半導体などの技術分野での両国間の連携に関する取り組みなどが盛り込まれた、技術安全保障イニシアチブの新設に合意した。
両国の貿易額は2024年6月までの12カ月間で420億ポンド(約8兆1,060億円、1ポンド=約193円)。英国のインドへの輸出額(財、サービス)は166億ポンド、インドからの輸入額は254億ポンドとなっている。英国からの輸出のうち、財輸出は67億ポンド、サービス輸出は99億ポンドとなっており、それぞれ非鉄金属、旅行サービスが主要製品・サービスとなっている。
英国政府は、インドに輸出を行う英国企業の多くが中小企業であることを踏まえ、FTAの締結が大企業のみならず中小企業にも資するとした。
英国政府は、貿易だけでなく、安全保障、教育、技術、気候変動なども含めた、新たな戦略的パートナーシップを模索するとした。
(ワルダ・ホリー)
(英国、インド)
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