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米国・ペルー首脳会談、麻薬対策強化で協力へ、NASAは観測ロケット打ち上げを支援(ペルー、米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月19日 15時25分

APEC首脳会談のためペルーを訪問した米国のジョー・バイデン大統領とペルーのディナ・ボルアルテ大統領は11月15日、首都リマで会談を行った。両首脳会談では米軍ヘリコプター寄贈などによるペルー国内での麻薬対策強化支援が披露された。また、宇宙分野での協力についても話し合われた。

バイデン大統領は、今後5年間で6,500万ドル規模のペルー向け支援を行うことを約束した。その中には、軍用ヘリコプター「ブラックホーク」の寄贈と130人のパイロットと技術者の訓練も含むと紹介した。麻薬対策のため、ペルー政府がレーダーで得た情報を米国政府と共有することをボルアルテ大統領が決断をしたことに感謝し、麻薬対策に有効なヘリコプター活用を後押しする。またバイデン大統領は、ペルーが米国にとり長年の友好国であることと、この1年間APEC議長国としてペルー政府が尽力したことに対して感謝の意を述べた。また、民主主義を守り、環境を保護し、雇用を促進するという目標に向き合うため、両国は緊密な関係を築き、日々協力してきたと強調した。地域情勢については、ベネズエラの民主的な統治の復帰に向け意見を交わし、米州機構(OAS)と国連の場におけるペルーの支援に感謝の言葉を述べた。

宇宙分野の協力に関して、今回の首脳会談前日の11月14日には、米国航空宇宙局(NASA)とペルー宇宙研究開発委員会(CONIDA)の協力に関する覚書(MOU)がリマ市内で署名された。ペルーの各報道によると、NASAの協力と助言により、北部にある町タララにロケット発射台を建設し、2028年に観測用ロケットを打ち上げることを目指す。赤道付近の大気の調査研究に使用されるという。実現すると、ペルーとして初のロケット打ち上げとなる。

APEC首脳会談に先立ち、米国政府は11月4日、ペルー国税庁(SUNAT)にスキャナーを寄贈した。11月14日に開港したチャンカイ港で使用される(2024年11月18日記事参照)。ステファニー・シプタック・ラムナス駐ペルー米国大使によると、最新式のスキャナーを使用することにより物品の流れを確実なものとし、チャンカイ港から輸送される荷物を安全なものにする役割が期待できるという。また、厳格な監督、安全性と公正な競争は、ペルー、米国、そして世界の利益を守ることになるとした上で、これは単なる支援プロジェクトではなく、より安全な将来と繁栄のための友好国の約束であると説明した。なお、チャンカイ港には中国国営の海運大手、中国遠洋海運集団(COSCO)が60%出資している。

(石田達也)

(ペルー、米国)

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