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中国、大規模設備更新と消費財買い替えの推進への支援を強化(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月16日 0時5分

添付資料PDFファイル(169 KB)

中国の国家発展改革委員会と財政部は1月8日、「2025年の大規模設備更新と消費財買い替えの推進への支援強化に関する通知」を発表した(文書は1月5日付)。

同通知では、自動車や家電、住宅内装材・設備などを対象に、全国的に大規模設備更新と消費財買い替えの推進への支援を強化するとした。これは、国務院が2024年3月13日に発表した「大規模設備の更新と消費財の買い替え推進行動プラン」(2024年3月22日記事参照)を踏まえた2025年の支援施策になる。主な取り組みは次のとおり。

まず、設備更新の支援強化について、重点分野(注1)として、新たに電子情報、安全生産、施設農業などを追加し、ハイエンド化、スマート化、グリーン化に向けた設備更新を支援する。条件を満たす経営主体による設備更新の銀行借り入れに対し、長期特別国債による資金を用いて、中央財政から1.5ポイントの利子補給率をベースに支援を行う。そのほかにも、老朽船の廃棄を前提とする更新プロジェクトの実施を強化し、老朽化したトラック・農業機械の廃棄・更新を支援し(注2)、新エネルギーバスおよび動力電池の更新にかかる補助の水準を高めるとした。

消費財買い替えの支援強化については、各地域が重点分野を定め、主要耐久消費財の買い替えを優先的に支援する。自動車については廃棄・買い替えの対象範囲を拡大し、買い替え時の補助金基準を整備する。そのほか、家電製品買い替えの支援強化(注3)、携帯電話などのデジタル製品の購入補助金の新たな実施、住宅リフォーム時の資材購入に対する支援、電動自転車買い替えの推進などを提唱した。

設備更新と消費財買い替えの支援強化として、補助金を支給する(添付資料表参照)。資金は設備更新およびリサイクルに対し、国家発展改革委員会が主導し超長期特別国債による資金を割り当てる。消費財買い替え支援策および老朽化したトラックと農業機械の廃棄・更新、新エネルギーバスと動力電池の更新などに対しては、地方に直接、超長期特別国債資金を配分して支援する。中央政府と地方政府の負担割合は9対1を原則として、地域によっては中央政府の負担割合を85~95%の間で調整する。

1月7日に国家発展改革委員会が開いた記者会見に際し、同席した商務部市場体系建設司の李維正副司長は、外資企業の消費財買い替え推進政策の活用について、(中国企業と区別せず)一律平等に支援を行ってきたと強調。自動車の廃棄・買い替え推進政策では、(同政策適用の)新車販売台数に占める外資系ブランドの割合は約35%を占めていると明らかにした。

(注1)本通知では、工業、エネルギー使用設備、エネルギー電力、交通運輸、物流、環境インフラ、教育、文化観光、医療、老朽化したエレベーターなどの設備更新も引き続き支援するとした。

(注2)「国4」以下の排出ガス基準のトラック、水稲の田植え機、畑作業測定端末、植物保護作業ドローン、穀物乾燥機、色彩選別機、粉砕機を補助金対象に組み入れ、地域が独自に定める廃棄・更新補助の対象となる農業機械の種類の上限を6種類から12種類に引き上げる。なお、中国の自動車排出ガス基準は「国1」~「国6」まで6つの基準があり、「国6」は「国6a」と「国6b」の2段階に分かれており、「国6b」が最も厳格な排出ガス基準となっている。

(注3)冷蔵庫、洗濯機、テレビ、エアコン、パソコン、給湯器、家庭用コンロ、レンジフードなど8種類の家電製品の買い替えの支援を継続し(2024年8月28日記事参照)、電子レンジ、浄水器、食洗機、炊飯器など4種類の家電製品を補助金の対象範囲に組み入れる。

(蔣春霞)

(中国)

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