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米商務省、ポーラーセミコンダクターに1億ドル超助成、CHIPSプラス法での助成確定は初(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月25日 14時30分

米国商務省は9月24日、同国の半導体ファウンドリー(受託製造)のポーラーセミコンダクターに対して、CHIPSおよび科学法(CHIPSプラス法)の「CHIPSインセンティブプログラム」に基づき、最大1億2,300万ドルの助成が確定したと発表した。CHIPSプラス法の同プログラムに基づいて、助成が確定したのは今回が初めてとなる。

商務省はこれまで、CHIPSインセンティブプログラムに基づいて、助成対象となる企業と予備的覚書(PMT)を15件以上結んだと発表してきた(2024年8月30日記事参照)。PMT締結後は、提案されたプロジェクトや申請書に含まれる情報について、商務省が包括的なデューディリジェンス(DD)を行うことになっていた。今回、ポーラーセミコンダクターに対する必要なDDが完了したとことにより、助成が正式に確定した。

ポーラーセミコンダクターとは5月に、ミネソタ州ミネアポリス近郊ブルーミントンにある半導体製造施設の拡張・現代化プロジェクトを助成対象に、最大1億2,000万ドルを助成するPMTを締結していた(2024年5月14日記事参照)。DDの結果、PMT締結時よりも助成金額が最大300万ドル上昇したことになる。今回の助成は、ポーラーセミコンダクターのブルーミントン工場でのセンサーやパワー半導体の生産能力を2年以内にほぼ倍増させる取り組みを支援する。プロジェクトの詳細は国立標準技術研究所(NIST)の「CHIPS for America」のウェブサイトから確認できる。

商務省の発表と同じ24日、ジョー・バイデン大統領も声明を発表した。声明では「私は半導体における米国のリーダーシップを復活させ、サプライチェーンを強化し、国家安全保障を保護し、米国の競争力を高めるために、CHIPSプラス法に署名した」と述べ、自身が政権を担って以降の3年半で、半導体や電子機器分野への民間投資を4,000億ドル以上も促進したとして、その成果を強調した。その上で、ポーラーセミコンダクターへの助成確定の発表は「米国の製造業の国内回帰、全米の労働者および地域社会への投資、未来のテクノロジーで米国のリーダーシップ強化を推進する数多くの取り組みの1つにすぎない」と、今後も国内での半導体分野への支援を継続すると述べた。

なお、CHIPSインセンティブプログラムは予算超過により、募集は既に締め切られている(2024年4月26日記事参照)。今後はこれまでに応募があった申請に対するPMTの締結発表と、今回のようにPMTを締結した企業に対する助成確定の発表が行われるものとみられる。

(赤平大寿)

(米国)

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