香港政府、新産業促進スキームを立ち上げ、施設設立金を助成（香港）

香港特別行政区政府機関のイノベーション・テクノロジー委員会は9月16日付で、「新産業促進スキーム（NIAS）」を打ち出し、戦略的に重要な産業分野〔生命・健康技術、人工知能（AI）とデータサイエンス、先端製造業・新エネルギー技術〕の企業が香港にスマート生産施設を新設するにあたり資金援助をすることを発表した。

NIASへの応募資格は、次の要件を満たす必要がある。

（1）香港の会社条例（第622条）に基づき設立された企業であること（2014年5月9日記事参照）。

（2）政府の支援組織または、当該組織の子会社でないこと。

（3）生命・健康技術、AIとデータサイエンス、先端製造業・新エネルギー技術の3分野いずれかの新施設の設立に関し、2億香港ドル（約38億円、1香港ドル＝約19円）以上の投資を行うこと。

各プロジェクトの最低総費用は3億香港ドルで、企業は総費用のうち2億香港ドル以上を拠出する必要がある。香港政府は、承認された総プロジェクト費用の最大3分の1または2億香港ドルのいずれか低い方を負担する。企業は2件のプロジェクト承認を得ることが可能で、合計で最大2億香港ドルを受領することができる。

（4）上記（3）の対象となるスマート生産施設は、ハイエンド・先端技術を含まなければならない。

資金援助の範囲は、スマート生産施設の設立に直接関連する費用、施設運営に必要な専門施設と関連補助施設が該当する。プロジェクト期間は36カ月以内。

NIASは通年で助成金の申請を受け付けており、申請書は必要書類とともに、イノベーション・テクノロジー委員会資金調達管理システムを介した提出が可能だ。

申請にあたっては次の書類を確認いただきたい。

NIASの申請手引き
申請書提出に必要な書類のチェックリスト

（松浦広子）

（香港）