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国連総会、UNRWAの活動支持とガザ即時停戦の決議採択、ハマスとの停戦交渉は進展(イスラエル、パレスチナ、日本、米国、カタール、エジプト、世界)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月13日 15時45分

国連総会は、12月11日に再開された第10回緊急特別総会で、ガザにおける現在の人道危機に関する2つの決議を採択した。

最初の決議(A/ES-10/L.32)は、イスラエル国会が10月28日に採択した国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のイスラエル、パレスチナ自治区での活動を禁止する法案(2024年10月30日記事参照)を非難し、イスラエル政府に対して、UNRWAの特権と免除を尊重し、ガザ地区全体であらゆる形態の人道支援を完全、迅速、安全かつ円滑に行う責任を果たすよう求めている。

採決に先立ち、イスラエルのダニー・ダノン国連大使は「決議に賛成することは、人道的価値を守るためではなく、テロの巣窟となった組織を守るために投票することになる」と決議案に反対した。採決では日本を含む159カ国が賛成して採択された。反対は9カ国(アルゼンチン、イスラエル、ミクロネシア連邦、ナウル、パラオ、パプアニューギニア、パラグアイ、トンガ、米国)、11カ国が棄権した。

第2の決議(A/ES-10/L.33)は、全ての当事者がガザ地区の即時、無条件かつ恒久的な停戦を求め、さらに、全ての人質の即時かつ無条件の解放などを求めるもので、採決では日本を含む158カ国が賛成して採択された。反対は9カ国(アルゼンチン、チェコ、ハンガリー、イスラエル、ナウル、パプアニューギニア、パラグアイ、トンガ、米国)、棄権は13カ国だった。

イスラエルとハマスの交渉では、進展が見られている。米国のジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は12月12日にイスラエルを訪問してベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談した。サリバン補佐官は会談後の記者会見で「現在、人質解放と停戦協定を締結しようとしており、これからドーハ、カイロに移動し、この努力をさらに進めるつもりだ」と述べた。

写真 握手を交わすネタニヤフ首相(左)とサリバン補佐官(イスラエル首相府提供)

握手を交わすネタニヤフ首相(左)とサリバン補佐官(イスラエル首相府提供)

「ウォールストリート・ジャーナル」紙電子版(12月12日)によると、ハマスは停戦中にイスラエル軍がガザに一時的に駐留することを認める取引に同意し、停戦協定に基づいて解放する人質リストを提出したとしている。また、最新の提案で、イスラエルとハマスは、米国人を含むガザで拘束されている最大30人の人質を解放する60日間の停戦期間を検討しており、その見返りとして、イスラエルはパレスチナ人の囚人を解放し、ガザへの人道支援の流入拡大を許可するとしている。

イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。

(中溝丘、アンナ・ジュコブ)

(イスラエル、パレスチナ、日本、米国、カタール、エジプト、世界)

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