米東海岸港湾スト、西海岸での影響は日本からの輸入含め今のところ限定的(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月11日 10時20分
米国東海岸港湾の労使交渉を巡って10月1日から行われたストライキは、3日に暫定合意に達し、終結した(2024年10月7日記事参照)。ストは東海岸からメキシコ湾岸までの14港湾で一斉に行われ、米国のコンテナ取扱数量の半分近くに影響が出たとされる。ストが長期化した場合、多くの業界に深刻な影響を及ぼす懸念が指摘されていた。
カリフォルニア州のロサンゼルス港とロングビーチ港は、アジア方面からのコンテナ取扱数量の約90%を占めるとされ、東海岸港湾のストの状況によっては、日本から輸出される荷物の到着への影響も懸念された。また、日本産食材の多くが両港に荷揚げされており、日本産農林水産物・食品の輸出動向にも影響する可能性があった。
こうした影響について、ロサンゼルスに本社を有する日系食品商社にジェトロが確認したところ、「東海岸のストに備えて早めにオーダーしており、今のところ大きな混乱は起きていない。今後の動向を注視したい」と話しており、東海岸港湾ストの西海岸への影響はひとまず限定的とみられる。また、海上・航空貨物輸送業のYusen Logistics(Americas)の西海岸担当者は「東海岸の暫定的な合意により、オペレーションは再開している。ただ、スト終了後も、北米東海岸などの広い地域の港湾では、オペレーションの遅延や西海岸などへの貨物増加の影響の可能性があり、状況を注視したい」と話している。
ロサンゼルス港は2024年7月、貨物取扱数量が過去最高を記録したと発表した(2024年8月15日記事参照)。また、ロサンゼルス港のジーン・セロカ事務局長はテレビ局のインタビューに対し、南カリフォルニアの港湾(ロサンゼルス港とロングビーチ港)は現在、キャパシティーに対し80%の稼働で、「貨物受け入れの余地はまだ残っている」と話している。
(木村恒太)
(米国)
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