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バイデン米政権、不法移民の入国規制基準の厳格化を発表(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月7日 10時30分

米国のジョー・バイデン大統領は9月30日、不法移民の入国を一時制限する6月4日の大統領布告(2024年6月5日記事参照)について、一時制限を決定する際の基準を示す布告を発表した。入国制限措置を実施することで得た経験と、1,000件以上のコメントを受領して検討した結果、基準を厳格化するとした。

6月の大統領布告では、南部国境を越える不法移民との平均遭遇回数が7日間で2,500回以上となった場合、入国を一時制限するとした。その後、7日間の平均遭遇回数が1,500回未満に下がってから14日後に、入国の一時制限は解除されることになっていた。

これに対し、今回の9月の布告では、入国の一時制限を解除するタイミングを7日間の平均遭遇回数が1,500回未満という週が28日間続いたと国土安全保障省(DHS)長官が判断した際に行うとした。また、6月の布告では入国の遭遇件数を数える基準に、隣接している国(メキシコ)以外からの身寄りのいない子供が含まれていなかったため、今後はメキシコ以外から入国する子供も遭遇件数に数えるとした。

DHSが同日発表したファクトシートによると、バイデン大統領による6月の大統領布告発表後、6月5日から8月31日までに南部国境で遭遇した移民は、1日平均で55%減少し、国境警備隊の7日間の平均遭遇回数は1日当たり1,800回を下回るまで減少した。また、同期間中、DHSは国境警備隊が遭遇した単身成人および家族単位の個人の70%を送還した。2023年5月から2024年5月までの28%の送還率から大きく増加した。DHSはまた、6月5日から8月31日までに移送または送還した移民は12万1,000人で、そのうち11万9,000人はこの規則に基づいて特別に処理されたもので、140カ国以上に送還され、米国移民関税捜査局(ICE)は国際送還便を398便運航したと発表した。

DHSのアレハンドロ・マヨルカス長官は同日、「この1年間で不法に入国した人々の移送と帰還の総数は、2010年以降のどの年度よりも上回った」と発表した。また、「現政権は2024年初め、超党派の上院議員グループと緊密に連携し、ここ数十年で最も厳しく公平な国境警備対策を実現するための法案作りを支援した。バイデン政権が成し遂げてきた進歩を維持し、それをさらに発展させるために、連邦議会は超党派の国境措置強化法案(注)を可決しなければならない」と述べた。

米国の大統領選挙では、移民問題が大きな争点となっている。ジェトロの特集ページ「2024年米国大統領選挙に向けての動き」では、大統領選挙に関する最新動向を随時紹介している。

(注)2024年5月、国境措置強化法案が連邦議会上院で否決されたことを受け(2024年5月31日記事参照)、国境対策のため、バイデン大統領は6月に大統領布告を発令した。

(吉田奈津絵)

(米国)

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