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バイデン米政権、米国人の配偶者や親を持つ移民が永住権を取得しやすい措置を発表(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月24日 0時10分

米国のバイデン政権は6月18日、米国人の家族が離散しないために、ジョー・バイデン大統領が国土安全保障省(DHS)に対策を指示すると発表した。米国市民と結婚した配偶者やその子供を保護する措置となっている。

バイデン政権が発表したファクトシートには、次の5つのポイントが書かれている。

1. 新しい手続きは、永住権の取得資格を有する特定の非移民の配偶者や子供が、出国することなく合法的に永住権を申請できるようにする。
2. この措置は、家族の一体化を促進し、経済を強化することにより、米国に大きな利益をもたらし、米国市民が非移民の家族と一緒にいられるようにするもの。
3. 2024年6月17日現在、適用される全ての法的要件を満たしつつ、10年以上米国に居住し、米国市民と結婚をしている非移民が対象。この措置の対象資格者の平均米国滞在歴は23年となっている。
4. DHSによる審査で承認された申請者は、家族とともに米国にとどまり、最長3年間の就労許可と、3年間の永住権申請期間が与えられる。
5. この措置により、米国で米国市民と結婚している配偶者約50万人と、21歳未満の約5万人の移民の子供たちが保護されることになる。

ファクトシートではまた、バイデン大統領は就任初日から国境を守り、破綻した移民制度に対応するよう議会に求め、議会の共和党議員が国家安全保障よりも党派政治を優先し続ける中、対策を取ってきたとした。さらにバイデン大統領は、何十年も米国に滞在して税金を納め、地域社会に貢献している移民は、米国の社会基盤の一員だと信じているとも発表した。

米主要メディアによると、エイドリアーノ・エスパイヤット下院議員(民主党、ニューヨーク州)は、今回のバイデン政権による政策は、ここ数カ月に取った国境強化措置(2024年6月5日記事参照)とバランスを取るためのものだと述べた(ロイター6月18日)。

カマラ・ハリス副大統領は同日、声明を発表し、今回の措置に関して「これは、特に大学を卒業し、社会全体にとって生産的で役立つ活動をしている『ドリーマー』を支援するためのものだ」と述べた。

アレハンドロ・マヨルカスDHS長官も同日、今回の措置に関して声明文を発表し、「本日のバイデン大統領による措置は、わが国の利益を促進するものである。しかし、この国が30年近く必要としてきた、永続的な移民制度改革を実現できるのは議会だけである。家族の結びつき、経済的繁栄、国境の安全、人道的救済を最も効果的かつ永続的に達成する方法で、破綻した移民制度を修復できるのは議会だけだ」と述べた。移民問題は11月の大統領選挙でも争点の1つされており、それを意識した動きとみられる

(吉田奈津絵)

(米国)

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