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フフイ州の産業動向、産業開発・商業庁長官に聞く(アルゼンチン)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月7日 0時35分

アルゼンチンの北東部に位置するフフイ州のディエゴ・スアレス産業開発・商業庁長官に5月24日、同州の産業動向について話を聞いた。概要は次のとおり。

フフイ州の鉱業を除く重要な産業は、精糖業、タバコ、ワイン生産、観光業だ。近年、重要性を増しているのは観光業だ。消費の波及効果を生むからだ。

外国からの投資や技術が重要なのは鉱業だけでなく、再生可能エネルギーでも同様だ。州が建設を進める中南米最大級の発電容量を有するカウチャリ太陽光発電所は、中国電力建設集団がターンキー方式で建設を請け負っている。現在、フフイ州内の太陽光発電の適地の12%しか利用されていないため、再生可能エネルギーには多くの機会がある。エネルギー源をよりクリーンなものにすることは重要な課題だ。世界はクリーンエネルギーを求めるようになっている。フフイ州の鉱業の生産活動は、太陽光や天然ガスをエネルギー源としており、この現実に対応している。また、州内には原生林が多いため、カーボンクレジットにも可能性があるだろう。

フフイ州は国内有数の鉱業州だが、産出される鉱物に付加価値を付けることが今後の課題だ。州では域内でリチウムの付加価値チェーンを発展させることを目指し、工業団地とフリーゾーンの整備を進めている。関連して、中国の青山控股集団(Tsingshan)は、州都サン・サルバドール・デ・フフイ近郊のペリコ工業団地で塩酸とソーダ灰を生産する計画を有している。また、州はチリやアルゼンチン、パラグアイ、ブラジルを結ぶ両洋横断回廊上の地政学的に重要な位置にある。回廊を陸上輸送される貨物はペリコ工業団地やフリーゾーンの近くを通過する。リチウムだけでなく、回廊がつなぐ近隣市場を狙った生産拠点、物流拠点としても発展することが期待される。

(西澤裕介、サンティアゴ・ブリニョーレ)

(アルゼンチン)

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