米ロサンゼルスでジャパニーズ・フード・エキスポ開催、日本の自治体が食品などをPR(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月19日 0時5分
米国カリフォルニア州ロサンゼルス市内で11月2日、ジャパニーズ・フード・エキスポ〔主催:日本食文化振興協会(JFCA)、共催:ジェトロ・ロサンゼルス事務所〕が開催された。本エキスポは17回目の開催で、ロサンゼルス近郊で長年親しまれているビジネス関係者および一般消費者向けの日本食イベントだ。当日は、レストランや小売店関係者を含め、過去最多の約3,000人が来場した。
ジャパニーズ・フード・エキスポの様子(ジェトロ撮影)
同エキスポでジェトロは、米国の日本食料理人の育成を目的とするNPOカリナリー・カルチャー・コネクションズ(CCC)が10月に実施した「北陸ツアー」の報告会を行った。CCCの代表で、同ツアーに同行した料理学校Sushi Chef Instituteのアンディ松田氏が、石川県産ノドグロやマダイ、金箔(きんぱく)、岐阜県産飛騨牛などの魅力を、レストランのシェフに対して調理事例とともにPRした。
北陸ツアーの報告を行うアンディ松田氏(ジェトロ撮影)
また、サンプル・ショールーム事業(注1)のブースを展開し、日本産食材を使った試食品を紹介した。
サンプル・ショールーム事業ブースの様子(ジェトロ撮影)
さらに、日本酒関係者の交流を促すファンコミュニティ事業「#SupportSake」のブース出展も行い、日本酒の普及啓発、ファン拡大を図った。
#SupportSake事業ブースの様子(ジェトロ撮影)
日本の自治体と連携した「自治体パビリオン」のブースでは、兵庫県、徳島県、青森県むつ市、茨城県鉾田市の自治体が一体となって、地域の食や物産の魅力をアピールした(注2)。
自治体パビリオンの様子。兵庫県の商品をPRする池上所長(右)(ともにジェトロ撮影)
自治体パビリオンに出展した兵庫県ワシントン事務所の池上卓久所長は「本エキスポでは、兵庫県産のドライフルーツやハモ加工品、もち麦や炒(い)り黒大豆などの商品PRを行った。米国市場は今後、非常に重要になるとみられており、ジェトロ事業に参画した。ビジネス関係者向けの商品PRの成果は確認中だが、本エキスポに来場した現地の一般消費者に対し、兵庫県の商品を一体的にPRすることができた」と話す。
自治体パビリオンの出展者には、米国向け事業展開の参考としてもらうため、同エキスポ後の11月4日に勉強会と交流会を開催した。勉強会では、ジェトロから米国の日本食市場についてブリーフィングを行ったほか、日系食品商社AKTトレーディングから「日系スーパーなどで販売される食品の傾向」、法律事務所のK&Lゲイツから「プロポジション65(注3)、米国食品医薬品局(FDA)規制」、デザイン企業GKデザイン・インターナショナルから「米国で受け入れられるパッケージデザイン」について、それぞれ情報提供した。
自治体向け勉強会の様子(ジェトロ撮影)
継続的な円安や米国における日本食人気の高まりなどを受け、日本の自治体や食品メーカーは米国への輸出拡大の意向を強めている。ジェトロでは、今後も現地の日本食関係団体と連携し、自治体や食品メーカーなどの米国展開を支援していく。次回のエキスポは、2025年11月上旬に開催予定だ。
(注1)ロサンゼルスおよびシカゴで、日本産食材など約150の商品を展示し、商談機会を設ける事業。
(注2)日本産の農林水産物・食品の対米輸出を支援する官民一体の枠組み「米国輸出支援プラットフォーム」事業の一環として実施した。
(注3)カリフォルニア州の法律で、発がん性物質や生殖障害を引き起こし得る化学物質が製品に含まれていることを州民に警告する義務(警告文の表示義務)などを定めている(2024年1月16日記事参照)。
(木村恒太)
(米国)
外部リンク
- ロシア、COP29で途上国に配慮した環境枠組み作りを訴え(世界、アゼルバイジャン、ロシア)
- COP29で世界エネルギー貯蔵・送電網誓約を発表、2030年までにエネルギー貯蔵容量6倍へ(ロシア・中央アジア・コーカサス、世界、アゼルバイジャン)
- 米議会諮問委、中国に対する対外投資規制の強化やPNTRの撤回を提言(中国、米国)
- オーディオビジュアル産業の新たな業界団体「LaFA」設立(フランス)
- エストニア国営航空会社ノルディック・アビエーション・グループが破産申請(エストニア、欧州)
- トランプ次期政権人事に支持が反対をおおむね上回る、米世論調査(米国)
- COP29で「有機性廃棄物からのメタン削減宣言」発表(ロシア・中央アジア・コーカサス、世界、アゼルバイジャン)
- 米商務省、デジタルツイン研究所設立、運営主体にセミコンダクター・リサーチ・コーポレーション選定(米国)
- 米小売り大手の第3四半期決算、高所得者層含め節約志向根強く、年末商戦の見通しは軟調(米国)
- トランプ氏、国境管理担当に米移民税関捜査局の前局長代理ホーマン氏を指名(米国)
この記事に関連するニュース
-
ジェトロ、ニューデリーで日本食材の試食イベント開催(インド)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月25日 1時25分
-
開催30周年の「Manga Barcelona 2024」、バルセロナの会場で日本食をPR(スペイン)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月12日 1時0分
-
欧州最大級の総合食品見本市「SIAL Paris 2024」、新型コロナ禍前の来場規模に戻る(フランス、EU、日本)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月5日 1時15分
-
ジェトロの北米関係者向け酒蔵ツアー、山形の酒蔵訪問(山形、米国、カナダ、日本)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月2日 0時10分
-
韓国で「フードウイーク2024」開催、ジェトロブースに104品目展示(韓国、日本)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月27日 0時5分
ランキング
-
1イスラエル・ネタニヤフ首相がトランプ氏の就任式出席へ 逮捕状を出されて以降、初の外遊か
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年12月26日 15時13分
-
2「死刑囚よ地獄に行け!」 トランプ氏Xマスに投稿
共同通信 / 2024年12月26日 11時26分
-
3バイデン氏がウクライナ支援増強を指示 クリスマス攻撃のロシアを非難、退任前に圧力強化
産経ニュース / 2024年12月26日 17時14分
-
4ロシア軍のミサイル誤射説も浮上 カザフスタンの旅客機墜落、死者は38人に
産経ニュース / 2024年12月26日 9時4分
-
5モザンビークの刑務所で暴動、33人死亡 約1500人脱走
ロイター / 2024年12月26日 12時23分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください