南米最長のリネアトンネル開通、太平洋へのアクセスが大幅改善(コロンビア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2020年10月30日 0時30分

コロンビア中西部のトリマ県と隣のキンディオ県をつなぐリネアトンネルが9月4日に開通してから1カ月が経ち、マリア・アンヘラ・オロスコ運輸相は10月4日、1カ月の利用車両が20万9,423台だったことを踏まえ、太平洋岸都市へのアクセス改善という目的を達成できることが示せたと述べた。

リネアトンネルは、首都ボゴタと太平洋岸のブエナベントゥーラを結ぶ503キロの道路網整備を行うメガプロジェクトの一環で、「セントラル山脈横断プロジェクト」の一部に当たる。アンデス山脈中央のセントラル山脈を横断し、トリマ県カハマルカ市とキンディオ県カラルカ市をつなぐ同プロジェクトの総延長は30キロ。トンネル25本、高架橋31本、インターチェンジ3カ所の建設を含み、総工費は2兆9,000億ペソ(約783億円、1ペソ=約0.027円)に上る。今回完了した第1フェーズのリネアトンネルの全長は8.65キロで、南米最長となる。2021年4月には残りの工事が完了する予定で、これによりアジア向け貨物を主に扱うブエナベントゥーラ港へのアクセスが大幅に改善し、首都ボゴタと西部主要都市間の輸送時間も短縮されることから、進出日系企業やコロンビア向け輸出を行う日本企業への恩恵は大きい。

輸送インフラ整備による経済効果に期待

国土を南北に3本のアンデス山脈が走るコロンビアは、かねて主要都市と港を結ぶインフラの脆弱(ぜいじゃく)さが指摘されてきた。世界経済フォーラムの国際競争力ランキング2019では、輸送インフラ部門で140カ国・地域中92位となっており、メキシコ(51位)やチリ(54位)など中南米の他国と比較しても競争力の弱さが目立つ。

国家道路庁(INVIAS)によると、リネアトンネルの開通により、カハマルカ~カラルカ間の移動は距離にして10キロ、時間にして平均50分短縮される。また、安全速度は時速18キロから60キロへ大幅に改善され、3,300メートルの山脈を越えることで頻発していた事故も75%減少できるとみている。輸送時間の短縮により、初年度は年間360万ドルの費用削減につながり、経済効果は400万ドルになる見通しだ。

(茗荷谷奏)

(コロンビア)

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