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スタートアップイベントのSWITCH、日本からの出展数は過去最多(シンガポール)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月5日 0時35分

シンガポール企業庁が主催するスタートアップの大型イベント「シンガポール・ウイーク・オブ・イノベーション・アンド・テクノロジー(SWITCH)」が102730日、同国都心部の国際会議場で開かれた。ジェトロが設置したブースには、日本からスタートアップ37社のほか、ベンチャーキャピタル(VC)や北海道大学、北九州市が出展し、過去最多の出展数となった。

SWITCH2016年から開催されている国内最大級のイノベーション関連イベントで、今回で9回目の開催となる。来場者数の予測は約100カ国・地域から約2万人と、過去最高だった2023年の約15,000人を上回りそうだ。ジェトロのブースには、北海道、宮城県仙台市、東京都、静岡県浜松市、愛知県名古屋市、福岡県から、東南アジアでの事業展開を目指す人工知能(AI)や環境関連技術、アグリテックなどに関連するスタートアップが出展した。

写真 ジェトロのブースを訪れ、写真撮影に応じるシンガポールのヘン・スイキャット副首相(左から4番目、ジェトロ撮影)

ジェトロのブースを訪れ、写真撮影に応じるシンガポールのヘン・スイキャット副首相(左から4番目、ジェトロ撮影)

また、ジェトロは27日、地場スタートアップに日本進出を呼びかけるセミナーを会場内で開催した。シンガポールに本社を置くスタートアップのウナビズ(Unabiz)のデイビー・ラザンヌ最高財務責任者(CFO)はセミナーで、「日本での事業展開には、パートナーとともに、国内市場を熟知した日本人を採用することが重要だ」などと説明した。同社は世界70カ国・地域で、モノのインターネット(IoT)技術を活用したスマートメーターなど、遠隔モニタリングのソリューションを提供しており、日本でも2019年から事業を拡大している。

ディープテック分野への政府支援拡充

今回のSWITCHは「ディープテック」分野のスタートアップが焦点となった。ディープテックは、AIや量子コンピュータ、宇宙技術など、社会へのインパクトの大きい革新的な技術。ヘン・スイキャット副首相は開幕演説で、政府と認定投資会社が共同投資する支援スキーム「スタートアップSGイクイティー」(注1)について、アーリーステージ(注2)のディープテック分野のスターアップへの投資上限額を現行の1社当たり800万シンガポール・ドル(約9億2,000万円、Sドル、1Sドル=約115円)から、1,200万Sドルに増額すると発表した。

(注1)現行のスタートアップSGイクイティースキームの詳細は、同国政府のサイトを参照。

(注2)アーリーステージとは、資金調達の段階がシードからシリーズBまたはシリーズCの初期までの段階を指す。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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