韓国国会で「AI基本法」が議決(韓国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月8日 0時20分
韓国科学技術情報通信部は2024年12月26日、「人工知能(AI)の発展と信頼基盤の構築に関する基本法(AI基本法)」の制定案が国会本会議で議決されたと発表した。本法案では、AIに関する国家レベルのガバナンス体制のほか、AI産業を体系的に育成し、AIによって生じるリスクを未然に防ぐための内容などが定められている。主な内容は次のとおり。
1. AIの発展と信頼基盤造成のための推進体系の構築:競争力強化のためのAI基本計画の策定、AI安全研究所の運営など
2. AI産業の育成支援:AI研究開発・標準化・学習用データ施策の策定・AIの導入および活用に対する政府支援、AI集積団地の指定、専門人材の確保、中小企業のための特別支援など
3. 影響度の高いAI(注)・生成型AIに対する安全・信頼基盤の構築:透明性・安全性確保義務の規定、事業者の責務規定、AIの安全性・信頼性の検証・認証に対する政府支援、影響評価に対する政府支援など
この法案の制定について、韓国経済新聞(電子版2024年12月26日)は、「AI産業の大きな枠組みが定まり、政府の支援根拠が設けられたことを前向きに捉えている」としながらも、「その後の政策が規制につながるかどうか、注視している」との業界の声を伝えた。
科学技術情報通信部によると、本法案は2025年初めに国務会議の議決および交付を経た後、1年の経過期間を経て2026年1月に施行される予定だ。
(注)人の生命・安全・基本的な権利に重大な影響を及ぼす可能性があるAIを指す。
(橋本泰成)
(韓国)
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