1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

第3四半期GDP成長率、前期比0.3%と成長鈍化(オーストラリア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月10日 0時20分

添付資料PDFファイル(227 KB)

オーストラリア統計局(ABS)は12月4日、2024年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率が前期比0.3%と発表した(添付資料表1、表2参照、注)。前年同期比では0.8%だった。前期比では、2021年第4四半期(10~12月)から12四半期連続でプラス成長を記録したものの、2023年第4四半期以降、0.5%台を下回る水準が続いており、成長が鈍化している。また、前年同期比では、新型コロナウイルス禍の2020年第4四半期に次いで、低い成長率となった。

需要項目別にみると、国内総固定資本形成のうち、公的部門投資が前期比6.3%増となり、4四半期ぶりのプラス成長を記録した。特に防衛装備品の輸入に加え、病院、道路への投資が増加した。州や地方自治体、公営企業の投資でも、道路や再生可能エネルギーへの投資が特に増加した。政府最終消費支出も増加し、前期比1.4%増となった。生活費高騰対策として、政府による世帯や中小企業に対する電気料金の払い戻し策が実施されたことによる。民間最終消費支出は、電気料金の払い戻し策による支出のマイナス分が生活必需品、海外旅行などの支出増加によって相殺され、ゼロ成長となった。財貨・サービスの輸出は前期比0.2%増だった。中でも海外からの石炭需要の増加に伴い、財貨輸出が同0.9%増となった。財貨・サービスの輸入は前期比0.3%減少し、中でも自動車の輸入減少が影響し、財貨の輸入は1.5%減だった。

産業別にみると、農林水産業(前期比6.6%増)、石炭(1.8%増)、医療サービス業(1.2%増)が成長に寄与した。農業は天候に恵まれたことによる穀物生産の増加、海外での需要増加による畜産の伸びが今期成長を牽引したほか、林業・漁業も増加した。主要産業の鉱業は前期比0.8%減だった。特に鉄鉱石の生産現場のメンテナンスや操業停止がマイナス要因となった。

連邦政府のジム・チャルマーズ財務相は同日付のプレスリリースで、「経済成長は引き続きプラス成長となったが、国内での金利高や生活費高騰、世界経済の不確実性などに影響を受け、成長の勢いが落ちている」と説明した。

(注)金額は全て季節調整済みの数字。

(青島春枝)

(オーストラリア)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください