ドミニカ共和国大統領選、現職の再選確実、与党連合が議会過半数を維持の見込み(ドミニカ共和国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月21日 13時30分
ドミニカ共和国で5月19日、正副大統領選挙および国会議員選挙が実施され、大統領選では9人の立候補者の中から、現職の中道左派与党・現代革命党(PRM)のルイス・ロドルフォ・アビナデル・コロナ大統領の再選が確実となった。5月20日午前の開票率99%時点で、中央選挙委員会(JCE)はアビナデル大統領の得票率が57.46%に達したと発表、同氏が勝利宣言を行った。対抗候補の国民の力党(FP)のレオネル・フェルナンデス元大統領(在任期:1996~2000年、2004~2012年)の得票率は28.85%にとどまった。得票率が50%超の候補がいない場合は上位2人による決選投票となるが、今回はすぐの決着となった。
大統領職の任期は4年で、アビナデル氏は8月16日に再任される。なお、ドミニカ共和国の憲法は大統領の任期を連続2期までと定めており、同氏は次回2028年の大統領選挙には立候補できない。2012~2020年に在任したダニロ・メディナ前大統領は、2020年の選挙時に連続2期目だったことから立候補できず、アビナデル現大統領が勝利した経緯がある。その当時、メディナ前大統領が所属していたドミニカ解放党(PLD)は、16年ぶりの政権交代により議席を大きく減らし、PRMが議会で与党第1党となった(2020年7月7日記事参照)。
また、正副大統領選挙に合わせて、上院32議席と下院190議席が争われた。上院はドミニカ共和国の32選挙区から1人ずつ選出され、下院は同32区に加えて在外ドミニカ共和国人投票枠などが入る。現在の上下院では与党連合が過半数を占めているが、今回の総選挙でも与党連合が過半数を保つと見込まれ、アビナデル大統領の政権運営をさらに後押しする様相となった。
(志賀大祐)
(ドミニカ共和国)
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