1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

米経済分析局、2023年の外国直接投資家の新規投資は1,488億ドルと発表(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月19日 0時0分

米国商務省経済分析局(BEA)は7月12日、2023年の外国直接投資家による米国事業の買収、設立、拡大のための支出総額が1,488億ドル(速報値)だったと発表した(注)。同支出額は2022年の2,062億ドルから574億ドル(28%)減少し、2014〜2022年の年間平均2,656億ドルを下回った。

内訳をみると、例年同様、米国の既存事業の買収が大半を占めた。米国事業買収の支出は1,365億ドル、米国での新規事業設立のための支出は74億ドル、既存の米国事業拡大のための支出は50億ドルだった。

産業別では、製造業が429億ドルで、支出総額の28.8%を占めた。製造業の中では、化学(178億ドル)と電気機器・電化製品・部品(66億ドル)への支出が大きかった。非製造業では、専門的・科学的・技術的サービス(160億ドル)、金融・保険(128億ドル)の支出が目立った。新規直接投資の支出額は運輸・倉庫業で最大だったが、その額は非公表扱いとなっている。

国別では、最大の投資元はカナダで534億ドル、2位は日本(146億ドル)、3位はスウェーデン(84億ドル)だった。地域別では、欧州が2023年の新規直接投資の33.8%を占めた。投資先の州としては、ミズーリ州(金額非公表)、カリフォルニア州(128億ドル)、ニュージャージー州(121億ドル)、テキサス州(101億ドル)の順で外国直接投資家による支出額が多かった。

上述した米国での新規事業設立のための支出と、既存の米国事業拡大のための支出を合わせた「グリーンフィールド投資支出」は2023年に124億ドルだった。グリーンフィールド投資は製造業で89億ドルと最も多く、バッテリーを含む電気機器・電化製品・部品(27億ドル)が牽引した。投資元は、アジア・太平洋地域(88億ドル)、欧州(21億ドル)が多く、投資先としては、米国南東部が60億ドルと最大だった。

今回、2023年の外国直接投資による新規雇用者数も併せて発表された。同年に買収された企業が雇用する10万6,100人に、新規設立された企業が完全操業時に予定する雇用者数(1万6,800人)と、既存の米国事業拡大に伴って予定する雇用者数(9,600人)を合計した人数は13万2,500人に達すると見込まれている。

(注)米国での新規外国直接投資に関するこの統計は、BEAが在米外資系企業を対象に実施する調査(mandatory survey)から得たデータを基に作成する。このほか、BEAでは、外国企業の直接投資に関連した統計として、国際収支統計に基づく外国直接投資取引や、外国直接投資残高外国多国籍企業の米国関連会社の活動に関する統計を公表している。

(米山洋)

(米国)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください