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第3四半期のGDP成長率は前年同期比7.4%、伸び率が加速(ベトナム)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月10日 1時0分

添付資料PDFファイル(149 KB)

ベトナム統計総局は10月6日、2024年第3四半期(7~9月)の実質GDP成長率(推計値)を前年同期比7.40%と発表した。9月にベトナム北部を襲った台風11号(国際名:ヤギ、2024年9月11日記事参照)の影響による経済減速が危惧されたが、7.09%(改定値)だった第2四半期(2024年4~6月)から、伸び率が2期連続で加速した(添付資料表参照)。

第3四半期の産業別の成長率は、農林水産業が2.58%、鉱工業・建設業が9.11%、サービス業が7.51%だった。

統計総局によると、農林水産業は、9月の台風によって北部の農業が甚大な被害を受けたことで、伸び率が鈍化した。

鉱工業・建設業のうち、製造業の成長率は11.41%で、経済を牽引した。米国の調査会社S&Pグローバルによるベトナムの製造業購買担当者景気指数(PMI、注)は、6月と7月に54.7、8月に52.4と好調に推移した。9月は台風の影響で指数が47.3に悪化したが、新規輸出の受注減少はわずかで、生産の影響は限定的とみられる。貿易も堅調で、1~9月の輸出額(統計総局の暫定値)は前年同期比15.4%増の2,996億3,000万ドルだった。

サービス業は、運輸・倉庫や業務サービスなどの成長率が10%を超え、好調だった。1~9月の小売り・サービス売上高は前年同期比8.8%増の4,703兆4,000億ドン(約28兆2,204億円、1ドン=約0.006円)。1~9月の国外からベトナムへの訪問者数は43.0%増の1,270万5,000人に達し、内需の拡大を支えた。中国からの訪問者数が2.4倍の270万5,000人で、増加が顕著だった。不動産の成長率は部門内で最も低く、3.89%だった。不動産市場は2022年末の低迷から2年近く経つが、回復が遅れている。

1~9月のGDP成長率は6.82%だった。政府は当初6.0~6.5%としていた2024年通年のGDP成長率目標について、7月に新たに6.5~7.0%と設定し、7%成長の達成を目指している。グエン・ティ・フオン統計総局長は「台風による被害があったにもかかわらず、国民や政府の多大な努力により、経済が安定した成長を保つことができた。これを維持できれば、7%の通年目標は達成可能だ」と述べた。

(注)製造業の購買責任者を対象に、生産高や新規受注、在庫水準、雇用状況、価格などの状況を評価する指数。0から100の間で変動し、50を超えると「前月比で改善や増加」、50未満は「前月比で悪化や減少」を表す。

(萩原遼太朗)

(ベトナム)

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