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ジェトロ、ISPO上海にジャパン・ブースを設置、日本ブランドへ関心集まる(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月22日 0時5分

ジェトロは6月28~30日、中国の上海新国際博覧中心で開催された「ISPO Shanghai 2024」に2023年に引き続きジャパンブースを設置した。「キャンピング・ライフスタイル」「アウトドアスポーツ」「テキスタイル&テクノロジー」などテーマ別に配置された会場は大勢の来場者でにぎわい、中国でのキャンプやアウトドアスポーツの人気の高さがうかがえた。主催者によると、出展企業・団体は全体で600社以上、アジアのみならず欧米からも数多くの出展があり、会期3日間の来場者は4万5,000人を超えた。ジャパンブースにはキャンプギアやアウトドアアパレルなどの日系ブランド20社が参加した。

新型コロナ禍で盛り上がりを見せた中国のアウトドア・キャンプブームは落ち着きつつあるともいわれているが、今後は愛好家が自分の好みに合う良いモノを求める傾向が続くとの見方もある。本展示会では、中国の大手ブランドが参加を見合わせる中、個性と質で訴求する日本ブランドへの注目度は高かった。

初めて出展した企業は、「見積もり依頼のロット数(注)が大きく、日本とは規模が違う」「メディアの取材を受け、中国バイヤーからも素材などについて意見やアドバイスを得た」と今後の中国販路開拓に意欲を見せた。継続出展している企業は、「以前、ジャパンブースで知り合った企業と合同ブースを出展し、相乗効果を得た」「高価格帯商品を販売しているため、単独では中国企業に囲まれると埋もれてしまうが、日本ブランドが集合しているところに出展すると注目度が違う」と、ジャパンブースを活用したより効果的なアピール方法に手応えを感じていた。

「2024-2029年中国アウトドア用品の市場動向および展望調査レポート」(中国・中商産業研究院、2024年4月発表)によると、2023年の中国アウトドア用品市場の規模は、2019年比29%増の872億元(約1兆9,000億円、1元=約22円)だった。2024年には同市場規模が900億元を超え、2028年には1,113億元に達すると見込まれている。アウトドアスポーツにはさまざまなカテゴリーがあり、中国では近年、キャンプ、スキー、ウォータースポーツ、釣りなどが人気で、ビジネスチャンスが見込める分野として注目されている。

写真 ISPO上海2024 開幕式に各国・団体の代表者がVIPとして登壇(主催者提供)

ISPO上海2024 開幕式に各国・団体の代表者がVIPとして登壇(主催者提供)

写真 にぎわいを見せるジャパンブース(主催者提供)

にぎわいを見せるジャパンブース(主催者提供)

(注)ロット数とは、1回当たりの製品の製造数量や出荷数量の最小単位を指す。

(笹田瑞穂、曲馨格)

(中国)

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