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第27回成都国際モーターショー開催、BYDが大規模出展(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月20日 0時40分

中国の第27回成都国際モーターショーが8月30日~9月8日、西部国際博覧城で開催された。国内外の約130社の自動車メーカーなどがブースを出展し、約1,600台を展示。本展示会で世界初公開された車種27台も含まれている。成都市政府の発表によると、期間中の総来場者数は延べ92万6,200人で、成約額は58億6,000万元(約1,172億円、1元=約20円)に上った。

日系ブランドは、広汽ホンダ、広汽トヨタ、一汽トヨタ、東風ホンダ、長安マツダ、レクサスが出展し、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)などを展示した。一汽トヨタは7月に、成都工場で生産が開始された多目的スポーツ車(SUV)の新型「プラド」を展示した。欧米ブランドは、ボルボ、キャデラック、BMW、フォルクスワーゲン(VW)、メルセデス・ベンツなどが出展した。

中国企業では、新エネルギー車(NEV)最大手の比亜迪(BYD)が、会場内で最大規模の展示スペースを構え、コンパクトタイプの「海洋」シリーズや、高価格帯ブランドの「方程豹」「仰望」「騰勢(DENZA)」などの専門ブースを設置。同社が自主開発した車載電池「ブレードバッテリー」(注1)も展示しながら、安全性、利便性、快適な車内空間などを積極的にアピールした。また、BYDは会期中の8月30日に、主力ブランド「王朝」シリーズで初の多目的車(MPV)となる「夏」を発売すると発表した。

通信機器大手ファーウェイは、傘下のスマートモビリティー技術ソリューションブランド「鴻蒙智行(HIMA)」の専用ブースを設け、自動車メーカーと共同で設計開発し、HIMAが搭載された車種を展示。奇瑞汽車(CHERY)との共同ブランド「智界(Luxeed)」、賽力斯集団(セレス)との「問界(AITO)」(注2)、北京汽車との「享界」が展示された。

本展示会の開催地である四川省成都市には、一汽フォルクスワーゲン、一汽トヨタ、ボルボ、吉利汽車などの自動車メーカーが集積しており、同市は自動車の年間生産能力150万台を超える一大自動車製造拠点となっている。自動車市場としての存在感も高まっている。中国自動車情報サイトの盖世汽車がまとめた情報によると、2024年1~7月における成都市の自動車販売台数は33万1,638台で、北京市(33万957台)、上海市(30万2,006台)を上回り、中国の都市別で首位となった。同期のNEV販売台数では成都市は15万850台で、杭州市(15万1,149台)に次ぐ2位となっている(「盖世汽車」8月28日)。なお、6月末時点で成都市の自動車保有台数は北京市、重慶市とともに600万台を超え、中国都市別で首位だった(「新京報」7月8日)。

写真 BYDの展示ブース(ジェトロ撮影)

BYDの展示ブース(ジェトロ撮影)

写真 BYDの「方程豹」シリーズ(ジェトロ撮影)

BYDの「方程豹」シリーズ(ジェトロ撮影)

写真 一汽トヨタの新型「プラド」(ジェトロ撮影)

一汽トヨタの新型「プラド」(ジェトロ撮影)

(注1)同社が開発したLFP電池。電池の構成をシンプルにして、限られたスペースに対してより多くのセルを搭載することで、エネルギー密度を高め、航続距離の延伸を実現した(2023年12月4日付地域・分析レポート参照)。

(注2)セレスは7月4日、「問界AITO」の商標権などをファーウェイから買収すると発表した(2024年7月18日記事参照)。

(王植一)

(中国)

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