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タイ、EFTAとの貿易交渉妥結、EUとのFTAにも弾み(タイ、アイスランド、スイス、ノルウェー、リヒテンシュタイン)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月10日 0時25分

タイ商務省は12月3日、タイと欧州自由貿易連合(EFTA)との間で、自由貿易協定(FTA)の交渉妥結を発表した(注)。EFTAはアイスランド、スイス、ノルウェー、リヒテンシュタインの4カ国で構成され、発効すれば、タイにとって初の欧州地域とのFTAとなる。

タイEFTA・FTAは(1)物品貿易、(2)原産地規則、(3)貿易円滑化、(4)貿易救済、(5)衛生植物検疫措置(SPS)、(6)貿易の技術的障壁(TBT)、(7)サービス貿易、(8)投資、(9)知的財産権、(10)競争、(11)政府調達、(12)貿易と持続可能な開発(TSD)、(13)技術協力と能力構築、(14)法的規定と紛争解決、(15)中小企業に分かれる品目ごとの関税撤廃・削減の詳細は明かされていないが、例えば、原産地規則については、締約国間の累積や自己証明制度を導入し、細胞培養や発酵といった加工工程を原産性の判断基準に認めるとしている。

タイ商務省によると、2024年1~10月のEFTAへの輸出額は38億ドル、EFTAからの輸入額は65億ドルに上る。タイからの主な輸出品目は電子機器(HS85類)や機械類(HS84類)、時計・腕時計(HS91類)など、EFTAからの主な輸入品目は時計・腕時計(HS91類)や水産品(HS03類)、医薬品(HS30類)などがある(EFTA事務局データベース)。

今回の発表に際して、タイのピチャイ・ナリプタパン商務相は、現在交渉中のEUとのFTA実現にも弾みをつけるとの期待を示した。タイはEUと4回目の交渉会合を11月25から29日にかけて行い、一部ルール分野の章が妥結し、関税やサービス規制などに関する交渉スケジュールの議論を開始するなど、進展をみせている。

EFTAとのFTA発効に向けては、タイ側でこれから閣議決定し、2025年1月にスイス・ダボスで開催される世界経済フォーラム(WEF)の際の署名を目指す。署名後は国会で承認を得るなど、それぞれの国内批准手続きが必要となる。

(注)EFTA事務局の発表によると、交渉は11月29日に妥結に至った。交渉は2005年の立ち上げ後すぐに中断したものの、2022年6月に再開し、2024年8月までに10回の交渉会合を重ねていた。

(藪恭兵)

(タイ、アイスランド、スイス、ノルウェー、リヒテンシュタイン)

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