1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

世界のスタートアップ・エコシステムランキング発表、日本は21位(日本、世界)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月5日 0時45分

添付資料PDFファイル(177 KB)

イスラエルの調査会社スタートアップ・ブリンクは5月30日、「Global Startup Ecosystem Index 2024」を発表した。同レポートは、各国・都市のスタートアップ・エコシステムを多様な指標で評価し、トータルスコアによってエコシステムのランキングを作成したものだ(注)。

同レポートでは世界のスタートアップの資金調達額について、2021年に記録的な高水準を達成した後、緩やかに減少を続け、2023年に5年ぶりの低水準になったと報告している。人工知能(AI)関連スタートアップの資金調達額は2023年第1四半期から5四半期連続で100億ドルを超え、産業別調達額の伸びで首位に躍り出た。

エコシステムランキングの国別順位をみると、1位から4位までは2023年版と同じく、米国、英国、イスラエル、カナダの順となった(添付資料表1参照)。米国のトータルスコアは約215点と、続く英国の約56点を大きく引き離している。

5位に浮上したシンガポールは、2020年版からの5年間で16位順位を上げ、世界で最も成長が著しいエコシステムとなっている。スタートアップにとって制度面で有利な環境であることや、スタートアップが創出する雇用数などが高く評価されている。

日本は順位を3つ落とし、21位となった。企業によるオープンイノベーションが進む一方で、才能ある起業家の不足やリスク回避志向などが課題として挙げられた。また、起業家がグローバル市場をターゲットとするために英語スキルの向上が必要だとしている。

都市別の結果をみると、上位8都市は2023年版から順位の変動がなく、米国、英国、中国、インドの都市が占めている(添付資料表2参照)。インドからは8位のバンガロールのほかに、ニューデリーが2つ順位を上げて11位、ムンバイが5つ順位を上げて20位にランクイン。バンガロールはフィンテック(世界5位)、運輸(同6位)、エドテック(同7位)を筆頭に、ニューデリーはEコマース&リテール(同6位)、フードテック(同7位)、ソーシャル&レジャー(同7位)を筆頭に、それぞれ6つの産業で世界のトップ10に入っている。ムンバイもエドテックで世界10位となっており、複数の都市で幅広い産業にわたって世界有数のエコシステムが形成されつつあることがうかがえる。

日本の都市では、東京・横浜エリアが14位となった。同エリアはマーケティング&セールス(世界5位)、ハードウエア&IoT(同8位)、エネルギー&環境(同9位)の3つの産業で世界上位だった。

(注)評価の指標は「量」スコア、「質」スコア、ビジネス環境スコアの3つに大別される。「量」スコアにはスタートアップや投資家、コワーキングスペースなどの数、「質」スコアには民間セクターの累積スタートアップ投資額、スタートアップ・セクターの累積従業員数、スタートアップ・イベントやカンファレンスの数と規模などが含まれる。ビジネス環境スコアはダイバーシティやインターネット速度など、さまざまな要素を反映している。

(宮島菫)

(日本、世界)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください