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2024年上半期の貿易赤字、前年同期比30.5%減(トルコ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月9日 0時0分

添付資料PDFファイル(105 KB)

トルコ統計機構(TUIK)の7月31日の発表によると、2024年上半期(1~6月)の輸出は前年同期比2.6%増の1,262億7,754万ドル、輸入は8.4%減の1,688億6,862万ドルで、貿易赤字は30.5%減の425億9,108万ドルとなった。

上半期の輸出を品目別にみると、最大の輸出品目である自動車・同部品は前年同期比2.5%増だった。輸出増加への寄与が最も大きかったのは鉱物性燃料で32.6%増となった。また、鉄鋼も19.4%増と回復傾向にある。また、前年に急増した貴金属類は3.7%増と増勢を保っている。他方、非ニット衣類(13.4%減)とニット衣類(7.1%減)は、前年から欧州向けが冷え込んでおり、低迷が続いている(添付資料表1参照)。

国・地域別の輸出では、輸出額全体の42.3%を占めるEU向けが前年同期比2.9%増と伸び悩んでいる。EU向けでは、特に首位のドイツが4.7%減と弱く、スペイン(3.6%減)、フランス(5.9%減)も低調だった。国別で2位以下を輸出額順にみると、米国が5.3%増、英国が16.2%増と好調だった。また、イタリア(4.8%増)、イラク(10.4%増)なども伸びている。他方、欧米の制裁対象国となっているロシアは28.3%減となった(添付資料表2参照)。なお、トルコ政府が5月に全品目の輸出入を停止すると発表したイスラエル向けは同月以降、実質的にゼロとなり48.0%減だった。

上半期の輸入を品目別にみると、最大の輸入品目である鉱物性燃料が前年同期比8.7%減だった。また、前年に急増した貴金属類は36.8%減となり、最大のマイナス寄与となった。鉄鋼も11.6%減と冷え込んでいる。そのほか、電気機器(5.7%減)、プラスチック製品(9.3%減)、一般機械(0.8%減)など主要品目はほぼ軒並みマイナスだった。他方、前年から好調な自動車・同部品は11.4%増と好調だった(添付資料表3参照)。

国・地域別の輸入では、輸入額が多いロシア(前年同期比10.3%減)、中国(4.4%減)、ドイツ(5.0%減)がともに落ち込んだ(添付資料表4参照)。また、金の需要が落ちついたこともあり、貴金属を中心としたスイスからの輸入が55.5%減と最大のマイナス寄与となった。EU諸国をみると、ドイツを除き、イタリア(33.1%増)、フランス(13.1%増)などが大きく伸びたが、EU全体では5.2%増にとどまった。

(中島敏博)

(トルコ)

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