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鹿児島県で高度外国人材採用のリアルを伝える企業向けセミナー開催(鹿児島)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月26日 1時15分

九州経済産業局とジェトロ、福岡県(九州グローバル人材活用促進協議会事務局)は11月11日、九州高度外国人材活躍地域コンソーシアム事業(注)の一環で、企業向けに「疑問を解決!高度外国人材雇用セミナー」を鹿児島市内で開催した。セミナーは九州の事業者向けにオンラインでも配信され、高度外国人材の採用に関心のある採用担当者を中心に19人が参加した。

九州では、高度デジタル外国人材の不足が課題となっている。九州南部で高度外国人材の人口が最も多い鹿児島県ではとりわけ、バングラデシュ出身のIT人材の獲得に取り組んでいる。今回のセミナーは、鹿児島県での事例を共有し、九州の他の地域にも取り組みを広げるため、実施した。

第1部では、ジェトロ高度外国人材スペシャリストのエンピ・カンデル氏〔ユニバード代表取締役CEO(最高経営責任者)〕が講演した。「採用要件に日本語レベルを高く設定してしまうと、応募が集まらないことが多い。日本語レベルは低めに設定し、間口を広く募集した上で、入社後に日本語学習を支援したほうがいい」といったアドバイスや、残業やジョブローテーション制度について丁寧に説明することの大切さを伝えた。

写真 カンデル氏の講演(ジェトロ撮影)

カンデル氏の講演(ジェトロ撮影)

第2部では、鹿児島県の「高度デジタル外国人材獲得モデル事業」を活用し、バングラデシュ人を採用した、エルムの桐原弘取締役が自社の事例を紹介した。同氏はまず、入社手続きに当たり、生活を立ち上げることの難しさを挙げ、銀行口座の開設や携帯電話の契約など、一つ一つに付き添って支援する重要性を伝えた。

人材定着のための取り組みとして、週1回の礼拝のために礼拝所に近いサテライトオフィスでの勤務を認めるなど、宗教的配慮をしている。また、週2回ペースで日本語学校に通ってもらい、日本語習得を後押ししていることなどを話した。

写真 桐原弘取締役の講演(ジェトロ撮影)

桐原弘取締役の講演(ジェトロ撮影)

最後に、カンデル氏と桐原氏がトークセッションを行った。カンデル氏は「特定技能には生活支援や日本語教育の研修制度が充実しているが、高度外国人材にはその支援がない。しかし、高度外国人材が企業、ひいては日本に定着するには、(採用企業による)生活支援や日本語教育が欠かせない」と述べた。桐原氏は「現場でのコミュニケーションで、伝え方に工夫が必要な場合もあるが、本質的には、日本人も外国人も変わらないと思っている」と語った。

写真 トークセッション(ジェトロ撮影)

トークセッション(ジェトロ撮影)

(注)「高度外国人材活躍地域コンソーシアム」は、高度外国人材の活躍による地元企業の海外展開促進や地域経済の活性化を目指し、関係機関(大学、経済団体、企業、金融機関、自治体など)間の連携を強化し、地域での高度外国人材リクルーティングを促進する取り組み。九州地域では九州経済産業局、ジェトロ、福岡県(九州グローバル人材活用促進協議会事務局)が事務局を担っている。

(浦野桃華、永田世里菜)

(鹿児島)

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