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湖北省、水素エネルギー産業発展行動プラン発表(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月18日 0時0分

中国の湖北省政府は11月8日、「湖北省水素エネルギー産業発展行動プラン(2024~2027年)」を公布した。同プランは2027年に向け、武漢市を中核として、湖北省の水素エネルギー産業のレイアウトを形成する。水の電気分解によって水素を製造する装置の電解槽、燃料電池などを核心とする全国水素エネルギー設備センターを創設し、国内の重要な水素エネルギー拠点となり、交通、工業などの分野の水素エネルギー応用推進のモデルとなるとしている。

湖北省政府は同プランの背景として、2022年3月に発表された「水素エネルギー産業発展中長期計画(2021~2035年)」(2022年3月29日記事参照)の進捗、2024年11月に成立し、2025年1月1日から施行される「中華人民共和国エネルギー法」で、水素エネルギーが石油や石炭、天然ガスなどの資源と同様の範疇に入ることで、水素エネルギーの位置付けがより一層明確になったことを挙げている(2024年11月12日記事参照)。

同プランの主な目標は次のとおり。

(1)湖北省内の水素エネルギー産業の規模を1,000億元(約2兆2,000億円、1元=約22円)に到達させる。このうち水素生産が300億元、水素エネルギー応用設備と部品が400億元。水素エネルギー産業クラスターが国家レベルの戦略的新興産業クラスターとなるよう努力し、国内の水素エネルギー産業のトップ企業を10社以上、水素エネルギー産業の重点企業を100社以上育成する。

(2)水素エネルギーの応用については、水素ステーションを100カ所建設し、水素生産能力は年間150万トン。燃料電池自動車の普及台数が7,000台を突破すること。燃料電池の船舶、航空機への応用についても全国に先駆けて実施する。

湖北省政府によると、同省の2023年末時点の工業副生水素生産能力は年間94万5,000トン、新エネルギー発電設備容量は3,300万キロワットを超えており、生産時に二酸化炭素(CO2)を発生しないグリーン水素の大規模な製造と、水素と電力の共同発展を支える素地を提供している。建設中また建設予定のグリーン水素生産プロジェクトでは年間4万トン近くのグリーン水素生産能力があるとしている。

(高橋大輔)

(中国)

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