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「港車北上」開始から1年、利便性向上への取り組み発表(香港、中国、マカオ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月19日 11時35分

香港特別行政区政府は7月6日、港珠澳大橋(香港、珠海、マカオを結ぶ海上橋)の利用統計データと、今後の利便性向上に向けた取り組みを発表した。

発表によると、2018年10月に港珠澳大橋が開通して(2018年10月31日記事参照)以来、2024年4月下旬までに同橋を経由して出入境した車両は累計1,000万台を超えた。また、2023年7月1日から運用が開始され、香港居住者が自家用車を利用して同橋を経由し、香港と広東省間を移動することが可能な「港車北上」スキーム(2023年5月12日記事参照)を活用した自家用車は1年間で6万4,000台を超えた。同スキームの対象となる香港の自家用車の約7台に1台が利用し、広東省に乗り入れたこととなる。

香港政府は同スキームの利便性向上に向け、さまざまな取り組みを実施している。開始当初は受理可能な利用申請件数は1営業日200件だったものの、2024年6月には同400件にまで倍増した。同年5月からは更新手続きに関して、指定期間以内に更新申請を提出すれば、従来必要だったコンピュータ抽選を不要とすることとした(注1)。

また、出入境する車両を検査する香港内の車両センターを1カ所から3カ所に増やし、夜間や土日まで営業時間を延長した。なお、2024年3月から、過去に車両検査を合格済みの車両の更新申請の場合は、有効期限内の車両検査合格証明書を持ち、申請者と車両に変更がないことを条件に、車両検査が免除となった。

中国本土の運転免許証申請や更新手続きの利便性も向上させた。従来、香港居住者が中国本土の運転免許証を申請する際は、中国本土で審査を受ける必要があったが、2024年7月に香港工連会越境通信連絡サービスセンターが設立され、香港居住者は香港で中国本土の運転免許証の申請や更新手続きが可能となった。

加えて、従来「日付指定予約システム」(注2)での予約申請、またはキャンセルは同スキーム利用日の2日前までとなっていたが、2024年2月から利用日前日の正午まで申請、またはキャンセル可能となり、利用者はより柔軟に旅行計画を立てられるようになった。

(注1)従来、「港車北上」スキームへの新規申請、更新申請はともにコンピュータ抽選によって割り当てられていたが、2024年5月から抽選不要となった。

(注2)「港車北上」の許可証保有者は、港珠澳大橋経由で中国本土、またはマカオに移動する前に、該当システムで予約する必要がある。なお、マカオから中国本土への移動を対象とする「澳車北上」の許可保有者は、別システムで日付指定予約申請、またはキャンセル可能で、予約申請、またはキャンセルの期限は利用日前日の午後10時までとなる。

〔何樂晴(エスター・ホー)〕

(香港、中国、マカオ)

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