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ドイツ最大のスタートアップイベント「Future Tech Fest」が初の開催(ドイツ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月5日 0時15分

ドイツ・デュッセルドルフで8月22日、「Future Tech Fest 2024(以下、FTF)」が開催された。同イベントは、ノルトライン・ウェストファーレン州に所在するアクセラレーターのデジタルイノベーションハブ・デュッセルドルフ/ラインラントが主催したもので、ドイツ最大規模のBtoBのスタートアップ向けイベントだ。デジタルよりも広範なテック分野全体にフォーカスを広げ、2016年から続いていた前身の「Digital Demo Day」を「FTF」と改名しての初めての開催となった。

ドイツ国内のみならず、インド、日本、米国、スウェーデンなどから仮想現実(VR)、ロボティクス、人工知能(AI)などの先端分野のスタートアップ300社以上が出展し、5,000人以上が来場した。

ジェトロが日系スタートアップを支援するために設置したジャパンパビリオンには5社(注)が出展し、来場した企業関係者や投資家、またジャパンパビリオン外の各国出展者との商談を行った。

ドイツには、首都にして最大人口を誇るベルリンのみならず、ハンブルク、ミュンヘンをはじめとした中規模の都市が国内各地に点在する。その分散型の経済構造と同じく、国内のスタートアップ企業も一極集中ではなく各州・各都市に分散しており、スタートアップ数の地域別構成比としては、ベルリン(都市州)が20.8%、デュッセルドルフの所在するノルトライン・ウェストファーレン州が18.7%、ミュンヘンが所在するバイエルン州が13.4%だ。ノルトライン・ウェストファーレン州のアーヘンでアーヘン工科大学を中心としたエコシステムが形成されている例や、バイエルン州で自動車産業関連のスタートアップが多い例など、各州、各都市に所在する大学や研究機関、産業集積などに根ざした独自のスタートアップ環境を形成していることが特徴だ。

今回「FTF」が開催されたノルトライン・ウェストファーレン州は、会計事務所プライスウォーターハウスクーパース(PwC)のレポート(2024年1月30日)によると、大学への地理的な近さ、ほかのスタートアップ経営者とのネットワーク、経済政策の取り組みによってドイツ国内でも非常に良好な起業環境を作り上げているとされている。

(注)出展企業の一覧はジェトロのプレスリリース参照。

(櫻澤健吾)

(ドイツ)

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