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カザフスタンと中国、「黄金の30年」に向けて経済協力を強化(カザフスタン、中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月11日 1時15分

カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領と、首都アスタナで開催された上海協力機構首脳会議(2023年7月11日記事参照)で同国を公式訪問した中国の習近平国家主席は、7月3日に首脳会談を行った。続いて両国の代表団を交えた拡大会議が開催され、両首脳共同声明のほか、31件の政党・政府・省庁間の協力文書が署名された。これに先立つ7月2日にはカザフスタン中国ビジネス評議会第7回会合が開催され、中国の大企業約50社の代表を含む500人以上が参加し、再生可能エネルギー、運輸、eコマースなどの分野の40件を超える、合計約37億ドルの協力文書が署名された。

首脳会談でトカエフ大統領は、「(習国家主席が)両国民の利益のために両国関係を新たなレベルに引き上げようと主導していることを全面的に支持する」と述べた。習国家主席は、2023年に北京と西安で行われた2回の首脳会談に言及し、「新たな計画を立案し、『黄金の30年』(注)における急速な2国関係の発展を主導した」と評し、中国は常にカザフスタンの良き隣人・パートナーであり続けると述べた。

トカエフ大統領によると、2023年の2国間貿易は過去最高の410億ドル超で、中国はカザフスタンにとって最大の貿易相手国だ。約4,700社の中国系企業が活動し、工業、エネルギー、運輸、グリーン経済、農業などの分野で総額145億ドルに上る45件の共同投資プロジェクトが実施されている。両国政府は、既存の貿易・投資振興メカニズムを活用して現在・将来のビジネスプロジェクト推進していく方針だ。国民レベルでの相互理解を深めるための施策として、旅行、文化交流、研究・教育分野の協力も積極的に進めている。

習国家主席は会議後の記者会見で、「一帯一路」構想の枠組み内での効果的な協力や、最短期間での貿易取引高倍増という新たな目標が設定されたことに言及した。新たな発展分野として、重要鉱物資源、再生可能エネルギー、科学技術・イノベーション、航空・宇宙、デジタル化を挙げた。また、カザフスタンのBRICS加盟への支持を表明した。

(注)国交樹立30周年だった2022年に続く2023~2053年を「黄金の30年」とし、両国の互恵的関係を強化し、共存共栄を目指すもの。

(小林圭子)

(カザフスタン、中国)

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