成都市で中国環境博覧会成都展が開催、ジャパンパビリオンを初出展(中国、日本)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月5日 1時15分
第5回中国環境博覧会成都展(環博会成都展)が6月26~28日、成都市の西部国際博覧城で開催された。中国環境博覧会は成都市のほか、上海市、広東省広州市、深セン市でも開催されており、成都市での開催は今回で5回目となった。主催者発表によると、同展示会には9カ国・地域から約350社の環境保護団体・企業が出展し、専門バイヤーや関係者など累計2万5,000人が来場した。
ジェトロは、日本の環境設備や素材関連企業の販路開拓や技術提携などを目的に、環博会成都展に初めてジャパンパビリオンを設置し、6社の出展を支援した。出展した日系企業からは、「四川省では水処理技術に関心を持つ企業が多いことがわかった」「今回の出展を通じて、自社商品の宣伝と市場を開拓することができた」との声が上がった。また、重慶市に石油産業向けの環境、省エネ対策設備の生産拠点を置く重慶耐徳工業は「近年、中国では環境問題に対する意識が高まっており、地元政府と現地企業は日系企業が環境問題改善のために、その技術や設備を導入することを期待している」と表明した。
成都市政府の田成川副市長は開幕式で「2023年に成都市の環境大気質量標準(注)に基づく評価が「優」または「良」だった日数は285日に達した。汚染物質排出量も持続的に減少しており、環境が大幅に改善されている。また、今回の環博会成都展は中国西南地域で最大規模の環境分野の展示会で、成都市の低炭素グリーンエネルギー産業の質の高い発展の原動力となる」と述べた。
環博会成都展の併催イベントとして開催された「『一帯一路』グリーン低炭素発展フォーラム」では、四川省緑色発展促進会の陶宏志首席代表が「中国の環境保護企業は『一帯一路』沿線国の低炭素グリーンエネルギーへの転換に貢献している。今後こういった中国企業が先進国企業とともに『一帯一路』沿線国市場で環境事業協力を行い、関係諸国の持続可能な発展に共同で取り組むことを期待する」と述べ、環境分野でも中国企業の国外展開意欲が高まりを見せていることを示した。
ジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)
(注)中国国家環境保護部が2012年に制定した大気質についての基準。二酸化硫黄、二酸化窒素、一酸化炭素、オゾン、PM10、PM2.5など10項目の汚染物質で基準を設定している。
(王植一)
(中国、日本)
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