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通貨金融庁が調査の民間予測、2024年のGDP成長率は3.6%に上昇(シンガポール)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月20日 0時30分

シンガポール通貨金融庁(MAS、中央銀行に相当)は12月11日、民間のエコノミストとアナリストが回答したフォーキャスターズ調査(Survey of Professional Forecasters)の結果を発表した(調査開始:11月22日、回答数:20人)。それによると、2024年のシンガポールの実質GDP成長率(経済成長率)予測の中央値は3.6%で、前回調査(9月発表)の2.6%から1.0ポイント上昇した。製造業と卸売・小売業の分野で高成長になると予測した。

2025年の経済成長率予測の中央値は2.6%と、前回調査(2.5%)とほぼ横ばいだった。また、2025年の消費者物価指数(CPI、総合)上昇率(前年比)の中央値は1.9%、MASコアインフレーション〔CPI(総合)から住宅関連費と自家用道路交通関連費を除いた指数〕の上昇率の中央値は1.8%と予測し、2024年(予測中央値:2.5%)よりもインフレが減速すると予測した。

シンガポール経済に対する下振れリスクについては、「地政学的緊張」と回答した割合が100.0%と最も高かった。「地政学的緊張」をリスクとした回答は、9月発表の調査では66.7%だったが、大幅に拡大した。上位にはそのほか、「中国(の成長減速)」(42.9%)、「国内のコスト圧力」(21.4%)が挙がった。「中国(の成長減速)」との回答は9月時点(66.7%)から低下した。

上振れリスクについては、前回調査と同様に、「(予測を上回る)海外経済の成長」を挙げた割合(64.3%)が最も高かった。次いで「中国(のより力強い成長)」(57.1%)と「〔人工知能(AI)関連の成長といった〕テックサイクル(の持続的向上)」(50.0%)が挙がった。最大の上振れリスクとして「テックサイクル」を挙げる割合が35.7%と最も高く、「中国」(28.6%)や「海外経済の成長」(21.4%)を上回った。

(糸川更恵)

(シンガポール)

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