米テキサス州のアボット知事、台湾・韓国・日本のアジア訪問終了（米国、日本、台湾、韓国）

米国テキサス州のグレッグ・アボット知事（共和党）は7月13日、台湾、韓国、日本への経済開発ミッションを完了したと発表した。訪日は今回が3度目、台湾と韓国は初訪問だった。アボット知事は「太平洋の向こうにあるテキサスの世界的なパートナーとともに、イノベーションの未来を構築する」と述べた。

アボット知事は7月7日、台湾の台北で頼清徳総統を表敬訪問した。同日には郭智輝・経済部長と「経済開発に関する覚書」に署名した。また、テキサス州政府が運営する海外事務所として「テキサス州台湾事務所」の設立を発表。知事は台湾滞在中、テキサス州シャーマン市に累計50億ドル以上を投資する半導体シリコンウエハー製造のグロビテックの幹部らとも面談した。

翌8日には韓国ソウルで、趙兌烈（チョ・テヨル）外交部長官と会談。9日にはサムスン電子の世界最大級の半導体製造施設ピョンテクキャンパスを訪問。また同日、韓国の鉄鋼メーカー世亜グループが1億1,000万ドルを投資し、テキサス州テンプル市に製造施設を建設すると発表した。

知事ら一行は10日に訪日し、愛知県を訪れてトヨタ自動車幹部や同社のサプライヤーらと会談した。トヨタは2024年6月、テキサス州サンアントニオ市の製造工場に5億3,100万ドルの投資を発表している（2024年6月24日記事参照）。また同日、知事は自動車部品サプライヤー大手アイシンを訪問し、同州シボロ市で2021年9月に開所したトランスミッション製造施設の投資に謝意を表明した。11日には都内で開催されたテキサス州とジェトロ共催の昼食会で、同州進出の日系企業幹部らと交流したほか（2024年7月12日記事参照）、林芳正内閣官房長官や上川陽子外相を表敬訪問した。

12日には東京都庁で小池百合子知事と会談。大村秀章愛知県知事とも会談し、同州と愛知県の間で相互協力声明に署名した。

アボット知事は2015年の就任以来、アジア、南米、欧州の10カ国・地域（注）に経済使節団を派遣している。

（注）キューバ、フランス、インド、イスラエル、日本、メキシコ、英国、ドイツ、台湾、韓国（今回のミッションを含む）。

（キリアン知佳）

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