ジェトロ、カンボジア開発評議会向けに外資誘致のワークショップ開催（カンボジア、日本）

ジェトロは7月25日と26日の2日間、カンボジアの復興・開発や投資誘致活動を行う政府機関カンボジア開発評議会（CDC）向けのワークショップを首都プノンペンで開催した。CDCの投資誘致担当者約30人に対し、ジェトロの対日投資誘致活動に関する説明やワークショップを実施した。

同ワークショップは、2024年5月にスン・チャントール副首相兼CDC第1副議長がジェトロ本部（東京都港区）内の対日投資・ビジネスサポートセンター（IBSC）を視察した際、外資誘致に向けた施設をカンボジアに設立する構想があるとして、ジェトロに指導員派遣を要請したのをきっかけに実現した。

ワークショップ初日はジェトロから、日本のビジネス環境やジェトロの外資誘致活動、実務的フローの説明を行った。参加者からは、「ジェトロや日本では、対日投資企業に対して拠点設立後の支援はあるのか」「支援企業はどのような基準により選定しているのか」など多数の質問があり、関心度の高さがうかがえた。

ジェトロによるセッション（CDC提供）

2日目は前日の講義内容を踏まえ、CDCの今後の投資誘致活動について議論する時間を設け、参加者間で活発なコミュニケーションが行われた。スン・チャントール副首相は閉会のあいさつで、5月のジェトロ訪問からわずか2カ月でワークショップを実現できたことへの感謝を述べた。併せて、カンボジア版IBSCは約4,000平方メートルの施設を予定し、外国企業が利用できるオフィススペースやカフェスペース、国別デスクによる相談窓口などを設ける構想があると明らかにした。

ワークショップの集合写真（CDC提供）

ワークショップ後の対談で、スン・チャントール副首相はジェトロに日頃の協力への感謝とともに、投資誘致の施設設立や日本からの投資家誘致に向けたさらなる協力を求めた。ジェトロはCDCへの継続的な協力を約束するとともに、再生可能エネルギーや水素といったグリーンなどの新しい産業分野でのビジネス創出の必要性を訴え、CDCの協力を求めた。

スン・チャントール副首相らへの表敬訪問（CDC提供）

（舟根宏紀）

（カンボジア、日本）