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インド2024年度予算案、イノベーション分野の注力続く(インド)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月31日 0時55分

インド財務省は7月23日、2024/2025年度(2024年4月~2025年3月)の国家予算案を発表した(2024年7月31日記事参照)。予算案では9つの重点分野が設定されており、「イノベーションと研究開発」がその1つに盛り込まれた。イノベーション関連では、大学や研究機関における研究開発を促進するアヌサンダン国家研究基金(ANRF)での基礎研究や試作品開発支援、民間主導の研究・イノベーション促進に向けた1億ルピー(約1億8,000万円、1ルピー=約1.8円)の資金投入(注)、宇宙分野における100億ルピー規模のベンチャーキャピタルファンド設立、エンジェル税の廃止などが発表された。

特にエンジェル税の廃止は、全ての投資家層が対象となるもようだ。エンジェル税とは、アーリーステージのスタートアップ企業が株式発行時に調達した資本が、公正市場価値(FMV)を上回る場合、超過分に対し所得税が課されるものを指す。課税対象の見直しは過去にも行われてきたが(2023年6月2日記事参照)、現在の免税対象はスタートアップ企業の資本金や投資家の収益に対する上限以内であること、政府からスタートアップ企業と認定される必要があることなど限定されている。ニルマラ・シタラマン財務相は予算案審議の演説で、この措置はインドのスタートアップエコシステムをより強化し、起業家精神を普及させイノベーションを促進するものと説明した。

また、雇用分野においても、アントレプレナーシップを促進するため、スタートアップ企業や中小企業に対する財政支援や税制優遇、今後5年間で1,000万人の若者にトップ企業におけるインターンシップの機会を用意することも言及された。引き続き、イノベーション分野における中央政府の積極的な支援は続くもようだ。

(注)2月に発表された2024年度暫定予算案に沿った措置。

(岩井澪佳)

(インド)

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