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第2四半期のGDP成長率は前年同期比1.6%に鈍化(チリ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月21日 14時0分

添付資料PDFファイル(159 KB)

チリ中央銀行は8月19日、2024年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率が前年同期比1.6%だったと発表した。併せて、第1四半期の実質GDP成長率が2.3%から2.5%に上方修正されたため、前期よりは0.9ポイント低下した。四半期ごとのGDP成長率は2023年第2四半期を底に2024年第1四半期にかけて回復したが、当期の成長率はやや鈍化した。

GDP成長率を需要項目別にみると、内需は投資の減少の影響により前年同期比1.4%減となった(添付資料表1参照)。民間消費は、食品や飲料などの非耐久消費財への支出が減少した一方で、テクノロジー製品や自動車をはじめとした耐久消費財およびサービス消費への支出が増加し、全体では0.5%増となった。政府消費は、医療サービスへの支出の拡大に伴い1.6%増加した。総固定資本形成は、主に輸送車両や電気・電子機器への投資が減少し、4.1%減となった。在庫は、特に鉱業において減少した。

経済活動別にみると、特に鉱業、電気・ガス・水道、商業、運輸の寄与度が大きかった(添付資料表2参照)。鉱業では、炭酸リチウムと銅の生産量増加に伴い、前年同期比5.5%増加した。ただし、前四半期の6.9%増より鈍化し、うち銅は前四半期の4.7%増から1.2%増に鈍化した。電気・ガス・水道は、主に太陽光および風力エネルギーによる発電増加に起因し、21.9%増加した。商業は4.2%増で、主に卸売りによって押し上げられた。特に衣料品や靴、家庭用品の販売が増加した。一方で、自動車の販売や、小売りの中でもスーパーマーケットなどにおける販売は減少傾向を示した。運輸は、航空輸送の増加、特に国際路線の旅客サービスの増加により、5.3%増だった。

一方、農林業と水産業は、それぞれ前年同期比3.8%減、12.1%減となった。農林業では、ワイン用ブドウやリンゴなどの果樹栽培の減少が影響した。水産業については、イワシやカタクチイワシなどの水揚げ量ならびにアトランティックサーモンなどの養殖の漁獲量がともに減少した。

チリ政府は2024年第2四半期の財政報告において、2024年の実質GDP成長率予想をそれまでの2.7%から2.6%に下方修正した。第2四半期は想定の範囲内で減速の傾向が見られたものの、第3四半期には回復が期待されるとの認識を示した。今後も鉱業が牽引していくと見込んでいる。

(大塚優希)

(チリ)

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